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最終戦開始31

「投降すれば命までは取りません。懸命な判断をした方が良いかと」


 本営に残っていた兵達にミュルグレスは語りかける。僅かに悩む素振りを見せる兵もいたが、結局は誰もミュルグレスの言葉には逆らわなかった。


 ミュルグレスは部下を引き連れ、本営の奥…総司令官用の天幕へと向かう。


「あの…」


 投降した者の中でも年長の男――おそらく部隊長だと思われる人物が、申し訳なさそうな口ぶりでミュルグレスに声をかける。


「ヨハンネス殿下は、その…」


「分かっています」


 ミュルグレスは、総司令官用の天幕入口を無造作に開いた。そこにあるのは、散乱した地図や無造作に置き捨てられた椅子、飲みかけの茶が入ったカップのみ。人の姿は全く見当たらなかった


「逃げたんですね、ヨハンネス王太子は」


「は、はい…ヨハンネス殿下は、自分たちを置いて…脱出されました」


「逃げ出したのは今からおよそ30分前。逃げた方角は…北東ですか。追いましょう

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