表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

939/1118

最終戦開始10

 絶対に勝つ――椿がこんな風に断定的な口ぶりで勝利を宣言するのは珍しい事だ。しかし、それは少年のこの戦いに対する想いの現れだった。この戦いに負けてしまえば、今までの努力は全て水泡に帰する。なんとしても勝たなければならない一戦だ。


 そして、勝つための方策も椿は用意している。戦いとは、ただ願っていれば勝てるなどという甘いものではない事を少年は知っていた。


(敵に二枚の切り札があるなら…僕にも、三枚の切り札がある)


 三枚の切り札。そのうち二つは今までの戦いで使用してきたものであり、最後の一枚はこの戦いで初めて使用するもの。何にしても、どこでその切り札を切るかが勝負の分かれ目となるだろう。最も効果的な場所で使用しなければ、おそらくヒューゴには勝てない。


(カイさん…エステルさん、オスカーさん…どうか、無事でいてください)


 椿は自らも早く前線に出たいという想いを押さえ、本営でその時を待つ。戦いが動き出すその時を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ