最終戦開始7
無人の野を進むが如きオスカー。だが、帝国兵達の間を割って2人の巨漢騎士が姿を現した。
「「ぬうううん!」」
という掛け声と共に、巨漢騎士はその手に持つ巨大な戦斧をオスカー目掛けて振り下ろす。しかも2人同時に、だ。だが、オスカーは動じない。一瞬の溜めの後、自身目掛けて襲い掛かる二本の戦斧に剣を振り上げる。
「なんと!」
「まさか!」
巨漢騎士2人が驚愕の声を上げた。熊ですら容易く屠れる戦斧の一撃…いや、二撃。それが完全に弾き飛ばされていた。しかも、オスカーの動きはそれで終わらない。巨漢騎士に向かって追撃を行おうとした――所で、
「はぁ!」
いつの間にか迫っていた別の人物――女騎士が、横合いからオスカーに向けて鋭い突きを放った。だが、オスカーは剣をすぐさまその方向へ繰り出し、突きを弾く。
「やるな。素晴らしい連携だ」
僅かに微笑むオスカー。敵の攻撃はオスカーを傷つける事はなかったものの、連携自体は素晴らしいものだった。彼は、それを素直に称賛したのだ。だが、
「易々と防いでおいて…嫌味にしか聞こえないわね」
女騎士…クロエ・フィレルは悔し気に表情を歪ませた。




