表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

932/1118

最終戦開始3

「ユンカースさんの…!?いいんですか、僕が…これを使って…」


「何言ってんだ、お前よりふさわしい奴はいねえよ」


「あ、ありがとうございます…!」


 椿はユンカースの剣を胸に抱いた。その様子を見て、リヒターはニヤリと笑う。


「ああ…ただ、剣の調整を職人に頼んだ代金は後で返してくれよ。ユンカース隊長の剣はユンカース隊長のもんだが、職人に頼んだのは俺の金だからな」


「なんか、いいハナシっぽかったのに…突然セコくなったな…」


 じとっとした視線でリヒターを睨みつけるハティ。だが、椿はそんなリヒターの態度が有難かった。ユンカースが最後まで持っていた不屈の精神と、リヒターの気負わない態度。その二つをもらったような気がしたから。


「つまりはまあ…俺に金を返すまではちゃんと生き残ってくれよ、ツバキ」


「はい、リヒターさん。リヒターさんも…ちゃんと僕がお金を返すまで、生きていてくださいね」


「はは、当然だ。俺はのんびりダラダラ、100歳まで生きるって決めてんだ。…それじゃ、俺は潜むぜ」


 そう告げて、リヒターは去っていった。今回、彼の率いる部隊はエレオノール隊からは独立した行動を取る。軍団長であるエレオノールに対して定期的な伝令は送るものの、どこでどう動くかは完全にリヒターに委ねられる事となっている。それが、ヘルムート・リヒターと彼の率いる軽装歩兵部隊を最も効率よく運用する方法だと判断したためだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ