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最終決戦3

 エレオノール軍仮設本営天幕。そこではエレオノール軍の幹部達が集結し最後の軍議が行われていた。総司令官たるエレオノールは一同を見回し口を開く。


「今一度、作戦を確認します。まず基本方針として、我が軍は中央、右翼、左翼の三軍に分かれ展開。敵が側面に回るのを防ぎつつ、可能であればこちらが敵の側面を突くという戦略を取ります」


 隊列を組んだ軍団は、背後や側面からの攻撃に弱い。そのため中央に全ての兵力を集中させるのではなく、右翼と左翼にも兵を配置し敵の側面からの攻撃を阻止するというのは戦略として極めて基本的(オーソドックス)なものだ。


「中央第一軍の指揮は私が取ります。この軍は、機動力を重視しした騎兵中心の隊となります。さらに、重装歩兵を中心とした中央第二軍の指揮官としてカイ・ネヴィル卿」


「任せてくれ、アンスバッハ殿」


 頷くカイ。中央軍の戦略としては、まず防御力の高いカイの重装歩兵軍団が敵と当たり、機会を見てエレオノールの騎馬軍団が敵に突撃を敢行、勝負を決めるというものだ。


「右翼軍の指揮は、エステル殿です」


「任せてちょうだい、いい働きして見せるから」


 にっこりと微笑むエステル。


 エステル率いる右翼軍の展開するウィザリシュ平原西部は、一見するとただの草地だが実はその一部が湿地帯となっている。エステルならばその地形を利用し戦いを有利に進める事が出来るだろう。


「左翼軍の指揮官は、オスカー・グロスモント卿」


「ああ」


 短く応じるオスカー。その声には、深い闘志が宿っている。


 オスカー率いる左翼軍が展開する平原東部と、平原中央の間には小さいながら森がある。つまり、左翼軍が窮地に陥ったとしても森に阻まれエレオノール軍はすぐさま援軍に駆けつける事が出来ない。それ故に、左翼軍は独力で戦う力を持ち粘り強い戦いの出来るオスカーが配置される事となった。

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