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襲撃事件4

 椿は、一部始終を『観て』いた。今の自分に出来る最善はそれだと心得ていたからだ。言葉を交わし、また条件付きとはいえズメイに投槍(ジャベリン)の投擲法を教えてくれたロルフやユルゲンの死に何も想う事がなかった訳ではない。だが、今はそれに心を動かされ動揺している場合ではない。


(僕は、僕に出来る事を――)


 『解析(アナリティクス)』を発動し、ヒューゴを凝視する。表示されるのは、


 指揮00 武力00 知謀00  政策00


 という以前にも見た能力値(ステータス)。だが、これは明らかにおかしい。大将軍フィシュタル・ジェネラルとして数々の功績を上げ、今もユルゲンを圧倒したヒューゴの指揮や武力が『00』であるはずはない。


(もっと、もっと集中するんだ…!)


 椿はヒューゴに対する解析(アナリティクス)に全神経を注ぐ。少年は、自分の能力が徐々に向上している事に気がついていた。今の自分ならば、集中すれば以前より詳細なデータを入手できるかもしれない。そこで浮かび上がって来た能力値(ステータス)は――。


 指揮100 武力100 知謀100  政策100


(え…?)


 自身の解析(アナリティクス)で浮かび上がってきた数値ながら、椿はそれが信じられなかった。


(だって、こんなの…ありえない…)


 椿が生前にプレイしていたゲーム『家康の覇道』における能力値の上限は99だ。無論、それはあくまでゲームの話ではあるが…しかし、彼が手に入れた解析(アナリティクス)は、おそらくそのゲームをベースにしている。実際、今まで100という能力値(ステータス)を持った人物はひとりもいなかった。それに付け加え、『全てが100』というのも明らかに異様だ。


(もっと、もっと…解析(アナリティクス)を…!)


 少年はさらに集中を高め、深く深く沈み込んでいく――ヒューゴ・トラケウの中へと。

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