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暗雲10

「エレオノールちゃんの言う通りね。もしも、ヒューゴ・トラケウがいい指導者であれば…私達は共に歩むことも出来るかもしれない」


「ねえ……この中で、ヒューゴ・トラケウについて詳しく知っている人はいるかしら……?」


 イゾルデの問いかけに、一同は顔を見合わせる。誰も詳しくは知らないという事だ。


「オレも一度だけ顔を合わせた事があるが…どんな人物か分からなかったな」


 しばしの沈黙の後にカイが答え、イゾルデが頷く。この二人とエレオノール、そして椿はヒューゴと対面した事がある。だが、詳しい人となりまでは伺い知れなかった。


「私が知ってるのも一般に流布している最低限の事実だけね。元は平民だったけど5年くらい前に突然頭角を現し始め、一介の兵士から大将軍フィシュタル・ジェネラルまで異例の大出世を遂げた男。物腰は穏やかで、同じ大将軍フィシュタル・ジェネラルヴォルフラムのような激しさはないって聞いた事もあるわ」


「そうだな。戦績は凄いが、どういった性格の持ち主なのかはよく分からない。アイヒホルンのようにに分かりやすい性格ならどう対応すべきかすぐに決める事も出来るんだが」


 カイが表情を険しくする。ヒューゴ・トラケウという人物について、あまりにも情報が少なすぎた。このままでは共同戦線を歩むべきかそれとも対立するべきか。その答えは出そうにもなかった。

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