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忙しくも平穏な日々

 北統王国での生活は椿にとって忙しくも充実した日々だった。エレオノールの下で人材の獲得に携わり、時には生前の知識を生かして農業生産に関する意見具申なども行った。


 エレオノールの政治能力は非常に高く、人材登用意外においても北統王国を統治する上で非凡な能力を見せている。さらに聖騎士(パラディン)達やエレオノール隊の面々もそれぞれの持ち場でその力を余す所なく発揮している。椿達が北統王国の統治を開始してから半年も経つ頃には、以前と比べ明らかに北統王国の政治、経済状況は良くなっていた。


 北統王都にあったスラム街は、今は綺麗に整備され治安も良くなっている。貧困層や傷病者に対する措置も行き渡り、例年なら餓死者や凍死者が多数出る北統王国の厳しい冬においても今年はそういった者が全く出なかった。北統王国民たちそんな現状に、


「奇跡だ…」


 と歓喜した。


 しかし、それが奇跡ではない事を椿は知っている。エレオノールを始めとする北統王国統治軍の面々、さらに新しく登用した人材…皆がこの国を良くしようと全力で取り組んだ結果だ。そして自分もまた、その役に立てたという事が少年にとって何よりも嬉しかった。


 戦いで人が死ぬ事無く、人々が穏やかに暮らせる日々。こんな毎日が続けばいい…と、椿はそんな風に思っていた。

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