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エレオノールvsカイ16

「な、なに…?もっと、だと…それは…オレが椿のどういう所が…す、好きかと言う事か…?


「はい。よろしければ」


「そうだな――」


 困惑しつつも、正直に答えようとするカイ。椿について語りたい事ならいくらでもある。


「後は、可愛い所…も、好きだな。普段は可愛らしい振る舞いなのにやる時はやる、決める時は決める…そういう格好いい所も好きだ」


「ネヴィル卿は馬上槍試合(トーナメント)やアイヒホルン軍との戦いで椿と行動を共にされていましたね。その際はどうでしたか?」


馬上槍試合(トーナメント)ではツバキ自身を囮にするような作戦で勝利をもぎ取った…凄い勇気だと思う。アイヒホルン軍との戦いは、見事敵の裏をかいたな。アイヒホルンの考えの常に先を読んでいるようだった。両方ともツバキの作戦がなければ勝てていなかったのは間違いない」


「そうですね…私もツバキには常に助けられています。…にも関わらず、彼は自分の功績を誇る事は無い」


「そうだな、あいつは謙虚だからな…」


「さすが…分かっておられますね、ネヴィル卿…!」


 エレオノールはカイへさらに近付く。もう抱き着かんばかりの勢いだ。だが、自身でも少し接近しすぎたと思ったのか一度小さく息を吐き静かな表情でカイを見つめるエレオノール。


「…御無礼、失礼しました。――ネヴィル卿…私は、嬉しかったのです」


「嬉しい…?」


「はい。ツバキの事を――私の大好きなツバキの事を、他にも好きだと思う人がいてくれて、私はとても嬉しいです」


 その言葉を聞き、カイはその身に落雷を受けたかのような衝撃を覚えた。

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