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エレオノールvsカイ5

 椿達一行が案内されたのは、大理石で作られていると思わしき建築物。白一色の建物で装飾などは少ないが、むしろそれが高級感を感じさせる。その建物の中に入ると…そこは巨大な浴室だった。


「わあ、凄いっすねえ…」


 建物の中を見回しながらエマが感嘆の声を上げる。アンスバッハ家の屋敷で長年暮らしている彼女だったが、それでもこれ程巨大な浴室は初めて見る。


 椿もまた、初めて見る光景に内心で驚いていた。彼は温泉と聞いて、なんとなく岩で囲まれた露天風呂か、ヒノキの浴槽のようなものを想像していた。しかし今目の前に広がる浴室は古代ローマやギリシアの建築物にイメージが近い。


(これを王族が独り占めしてたなんて…勿体ないなあ)


 と、そんな事を思う。この広さならば100人だって同時に入れるだろう。庶民に開放したらきっと賑わうだろうと予想された。


「今すぐご入浴していただく事も出来ますが、お食事の用意も出来ております。いかがいたしますか?」


「食事を先にしたい」


 恰幅のいい男の問いにすかさず答えたのはカイだ。


「入浴は食事の後でいいだろう。さあ、食事をする場所に案内してくれ」


 そう言って、男をせかすようにして進むカイ。彼女の作戦はすでに始まっていた。

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