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北統王国統治3
「はい、そうです。オットーさん」
今まで黙ってやり取りを見守っていた椿が口を開いた。
「僕達聖王国の統治が本当に理にかなったものなのか…それを確かめる監査機関の長をオットーさんにお願いしたいんです」
「監査…機関」
「もし僕らのやり方で何か間違いがあれば、遠慮なく批判してください」
「監査機関を設けるというのはここにいる私の軍師、椿の提案です。北統王国の方に我々の行いを監査していただく事で、健全な統治を行いたい…そう考えています」
エレオノールが付け加えた。
「なるほど、いい案だと…思いますよ。北統王国人である私があなた方を見張っていれば、北統王国の者達もあなた方の統治を受け入れやすくなるでしょう。…ですが、いいのですか」
オットーは鋭い瞳をエレオノールに向けた。
「私は…あなた方が間違っていると思えば、本気で批判しますよ」
「もちろん、そうしていただいて構いません。そんなあなただからこそお願いしているのです」
「…いいでしょう」
オットーは静かに頷いた。




