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千人隊編成4
気がついた時には、椿は中型亜竜に飛びかかっていた。考えがあっての事ではない。女性が襲われると分かった瞬間、無我夢中で飛び出していた。刃渡り20cmほどの小剣を振りかざす。女性に食いつこうとしていた中型亜竜の鼻先を掠めた。
「ぎゃっ」
と叫び声をあげ、中型亜竜は後ろに飛び下がる。
「大丈夫ですか!?」
中型亜竜を睨みつけながら、椿は傍の女性に声をかけた。
「あなたは…。――は、はい。わ、私は大丈夫です」
「だったら、あの建物まで走って逃げてください。中型亜竜は、僕が引きつけます」
「でも…」
一度飛び下がった中型亜竜は、未だ闘志を失っていないらしく、椿と女性を交互に睨みつけてくる。
「僕は大丈夫ですから。…走って!」
「は、はい!」
女性は建物へ向けて走り出した。中型亜竜は、そちらへ飛びかかろうとするが、
「こっちだ!」
椿が小剣を振り牽制した。
ここ数日時間が取れず、まともに更新できずすみません。
明日以降は時間が取れる予定なのできちんと投稿していきたいと思っています。




