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終盤戦37

 迫り来る少年は無謀故に自らに挑む訳ではないという事をヴォルフラムは見抜いていた。おそらくこの少年は、勝算があった挑んだきたのだろうと。


 確かに、今は千載一遇の好機ではある。


 ヴォルフラムはカムランとの戦闘で負傷し、全力を出し続けたために疲弊もしていた。半世紀以上戦場に立ち続けているヴォルフラムがここまで消耗したのは初めての事だ。もし僅かでも隙が出来るとしたら今しかない。


 だが、その負傷と疲弊を差し引いてもなお、ヴォルフラムが世界最強である事に変わりはない。例え負傷してる今の状況でも、ヴォルフラムは誰にも負けないだろう。相手がオスカーやジークフラムであったとしても…だ。


 両者の距離は、僅か数mとなった。その時少年が思い描いたのは、死のビジョン。ヴォルフラムの持つ巨大剣(グレートソード)が自身の体を真っ二つに両断する姿がまざまざと脳裏に浮かぶ。


「――ッ!」


 椿は手綱を引き、急遽騎馬を止めた。


 ――勇敢に挑んできたものの、やはり恐怖が勝ったか。


 ヴォルフラムはそう判断した。しかし、例え相手が恐怖に駆られていたとしても手を緩めるヴォルフラムではない。渾身の一撃を叩き込むべく、巨大剣(グレートソード)を振りかぶった。


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