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中盤戦21

 椿がエレオノールの下を離れる少し前の事――。


「ジークフラム隊長、間もなくです」


「ああ、言われなくても分かってらァ」


 特務竜兵隊隊長…ジークフラム・ガイセは副長であるマルガレーテ・セファロニアの言葉に対し不愛想な返事を返す。両者、それぞれが別の(ドラゴン)の背に乗っている。


「改めて作戦を確認します。まず、小型竜により敵軍に対して奇襲を仕掛けます。帝国中央第二軍騎馬隊も、その動きに合わせ我が隊と連携を取っていただける手筈になっています。敵軍がその対処に追われている間に、我々大型竜が攻勢に出て敵の軍団長、エレオノール・フォン・アンスバッハを狙い、打ち倒す――。以上です」


「…」


「ジークフラム隊長?」


「…」


「隊長、私の作戦を聞いて――」


「うッせぇなァ…ようはあの女騎士をブッ殺しゃあいいんだろ?」


「それは…そうですが、それまでの流れが…」


「ンなもん知るかよ!俺はあの女騎士を殺せりゃあそれでいい…あと、あのガキだな。――おい、あのガキも当然いるんだろうな?」


「ジークフラム隊長の顔に傷を付けたあの少年ですね。エレオノール・フォン・アンスバッハの傍にいる少年がたびたび目撃されています。…今回もいる可能性が高いかと」


「ギャハッ」


 ジークフラムは鮫の如き乱杭歯を覗かせつつ、獰猛に笑う。


「いよいよあの二人をブッ殺せるってェ訳だ…楽しみじゃねえか!なァ!」

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