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開戦15

「さあ出陣するぞ、重装歩兵部隊!オレはボゥのように優しくはない…ヘタレた奴は味方であろうと叩き斬る!」


 エレオノール隊重装歩兵部隊、一万五千。その先頭に立ち、カイが配下の兵達に激励を行う。


「もし敵に怖気づいて逃げ出したくなったとしても、オレが死んだ後にするんだな。――ただし俺は信仰の聖騎士パラディン・オブ・フェイス!簡単には死なないから覚悟しておけ!」


 カイは部下に求める要求のレベルが高い。決して優しい指揮官とは言えないだろう。しかし、それでも部下が付いて来るのは…彼女が、誰よりも自分自身に厳しくあるからだ。常に前線に立ち、どのような状況でも諦める事無く十全の力を発揮する。それがカイ・ネヴィルという人物だった。


「重装歩兵部隊、前へ!」


 カイの号令一下、重装歩兵部隊は一糸乱れぬ動きで敵に向かって行軍を開始する。この部隊はボゥ配下の重装歩兵と元々カイが率いていた重装歩兵の混合だが、彼らの連携は完璧だ。それは指揮官の優秀さもさることながら、


「さすがはお前の鍛えた重装歩兵だな…ボゥ。オレの兵との連携も完璧だ」


 カイは従姉妹(いとこ)であり、義妹(いもうと)である女性の顔を脳裏に思い浮かべ、小さく呟いた。自分を慕い、無茶な命令にも嫌な顔ひとつせず従うかけがえのない家族。


(オレたち重装歩兵部隊で敵陣をこじ開ける。――ボゥのために。椿のために!)

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