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ロスダウル平原

 作戦会議が行われた日の翌々日、日の出の時刻。


 椿は聖王国中央軍の付近にある小高い丘に登り目の前の光景を見下ろしていた。


 太陽が照らすのは、広大なロスダウル平原。この平原を抜ければ、北統王都は目と鼻の距離である。しかし…その前に立ちはだかるは世界最強、ヴォルフラム大将軍フィシュタル・ジェネラル率いる帝国、北統王国連合軍。


 中央に第一軍と第二軍、そこから少し離れた位置に右翼軍と左翼軍が展開しているのが、聖王国陣地からでもはっきりと見て取れた。


 対する聖王国軍もすでに布陣は完了している。現在、中央、右翼、左翼の指揮官が集まって最後の調整が行われているが、それが終わり指揮官が配置に着けばいつでも前進できる態勢だ。


(ついに、この時が…)


 今までの重ねてきた戦い、その集大成が始まる――。おそらく今日の夜には、勝利の先の平和か…敗北の先の滅亡か。その結果は出ている事だろう。勝敗によってもたらされる未来は、天と地ほども違う。だが、少年の心に怯えや迷いはなかった。


(ただ、持てる力の全てを尽くす…みんなと一緒に)


 決意を胸に、闘志を燃やす椿。そんな彼に背後から声がかけられた。


「やあ、ツバキ君」

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