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聖騎士集結8

「私が、このメンバーで副司令官に…?」


「はい。貴女であれば相応しいでしょう」


「しかし、聖騎士(パラディン)の方々がいるのに私が副司令官というのは…」


 エレオノールの表情に戸惑いが浮かぶ。ここにいるのは聖王国最強のメンバー。その副司令官になるという事は、聖王国軍全体の副司令官と言って差し支えないだろう。揺るぎない名声を勝ち得ている聖騎士達を差し置いて副司令官に、というのは奇抜な案と言わざるを得ない。


「自分としては、異議ありかなあ…」


 とウルフヘレも難色を示す。


「今までの戦歴を見るに、アンスバッハ殿が優秀だってのは間違いないと思うよ。でも、数ヵ月前までは百騎隊隊長だったんでしょ?二十五万の軍の副司令官って事は、指揮下の兵は五万程度…普通なら上将軍(ハイ・ジェネラル)が率いる兵の数だよ。ちょっと経験が足りないんじゃない?」


「なるほど、ごもっとも」


 ミュルグレスはウルフヘレの言葉に真っ向から対立するような事はしない。その代わり、


「他の方々はどのようにお考えでしょうか?」


 と意見を求めた。


「俺は賛成だ」


 そう発言したのはオスカーだ。


「グロスモント軍副司令官として、アンスバッハ殿には随分と支えてもらった。この軍の副司令官としても相応しいと考える」


「私も同意見だね」


 レイアが軽く手を上げた。


「エレオノールなら、十分務まるさ。…ま、私は彼女とは昔から付き合いがあるんでね。ちょっと贔屓目に見ちゃってるかもしれないからあくまで参考意見として貰えると助かるよ」


「オレも…アンスバッハ殿ならば副司令官に相応しいのではないかと考える」


 と、何故か悔し気な表情でカイも同意した。


「私も、エレオノールさんなら……相応しい気がするわ。でも……結局は、総司令官がどう思うか、でしょう?」


 イゾルデは、聖騎士筆頭…総司令官・カムランに視線を向ける。それを追ってこの場の全員の視線が彼に注がれた。


「それじゃあ、総司令官として僕の意見を述べさせてもらいたいけど…その前にひとつ聞かせて貰っていいかな」


 カムランは、優し気な表情で一同を見回す。そして、その視線はエレオノールの斜め後ろに座る椿の所で停止した。


「君はどう思う?ツバキ・ニイミ軍師」


「――えっ…?」

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