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栄賞7

 しばらくして拍手が鳴り止み、エレオノールが列へと戻る。これで式典は終了か…椿がそう思った時、オスカーが言葉を発した。


「それでは、最後に特等栄賞を授与する。…ガレス、用意してくれ」


(特別栄賞…?)


 てっきり第一等栄賞が一番の賞だと思っていたが、そうではないらしい。


(でも、エレナより活躍した人っていうと…)


 思いつくのは、二人。ひとりは総大将であるオスカー。彼は槍騎士帳レオ・ゲルラッハおよび敵軍副司令官コンラート・バルクホルンを撃破した。抜きん出た功績を上げた人物と言って良いだろう。


 そしてもうひとりは援軍の司令官、叡智の聖騎士パラディン・オブ・プルードゥンス。大公国軍に扮して敵を欺き、援軍として歩兵部隊の勝利に大きく貢献するという活躍を見せた。


 だが、この二人は栄賞を授与される資格がない。オスカーは総司令官。栄賞を受け取るのではなく与える側だ。自分自身に栄賞を授与というのもおかしな話だろう。また、叡智の聖騎士パラディン・オブ・プルードゥンスはグロスモント軍の指揮下ではない上に、聖騎士パラディンとしての序列もオスカーより上だ。という事でこちらもまた栄賞を受ける対象にはならない。


(それじゃあ、誰だろう…)


 そんな事を考えていると、宝石の散りばめられた金色の杯を持ってガレスが現れた。


「この杯は、穀物庫を守ってくれた事に対するお礼としてティネン市長からグロスモント隊に贈られたものです。これを特別栄賞授与者に贈与させていただきます。――では、グロスモント卿。お願いします」


「ああ。それでは特別栄賞授与者…ツバキ・ニイミ。前へ」

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