表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

460/1118

決戦98

「伯爵家に婿入り、か…」


 そう呟きながらカイはアイヒホルンに歩み寄る。


「ああ!その上、伯爵家の令嬢はなかなかの器量良しだ。その点でも文句はないだろう!?」


「残念だがオレは美女には興味ない。しかし、それは置いておくとしよう。――なあ、ツバキ」


 カイはアイヒホルンの背後に声をかけた。アイヒホルンはビクリと肩を震わせて背後を振り向く。そこには馬具、干し草、木材などが積み上げられているばかり…そう思えたが、その陰からひとりの少年が姿を現す。


「こ、子供?なんだ、お前は…」


 驚いた様子のアイヒホルンを無視し、カイは言葉続ける。


「ツバキ…オレはどうすればいいと思う?こいつの提案を受け入れるべきか、それとも断るべきか」


 少年は迷いなく応える。


「僕が何かを言う必要は…ないと思います。カイさんが、自分自身の信じる選択をしてくれれば」


 その言葉にふっと笑うと、カイは僅かに頷く。そしてアイヒホルンに視線を戻した。


「――という事だ。オレは、オレの惚れた男の意見に従おう」


 そう告げ、手を差し伸ばし…アイヒホルンの差し出した手をパシンと払う。


「なっ…!き、貴様!どういうつもり…」


 驚愕に目を見開くアイヒホルン。その時、カイはすでに拳を握りしめていた。そして思い切り振りかぶる。


「ひっ…」


 アイヒホルンの口から短い悲鳴が上がる。次の瞬間、彼の顔面に渾身の力で鉄拳が叩きつけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ラッパ野郎顔面複雑骨折ザマァ達成!!(笑)やった! [気になる点] 前回は多分…十秒前だったのかな~?…五秒だとこの展開に足りないと思いますから(問答無用なら五秒で事足りたと思います)まぁ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ