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決戦15

アイヒホルン支隊、左翼指揮官ディルク・カルヴェントは相対する敵軍からドラゴンが消えた事を素早く察知した。何しろ、あれだけの巨体がいなくなったのだ。気が付かない方がおかしい。


 一瞬、


(罠か…?)


 とも思ったが、どうやらそうでもないらしい。アイヒホルンの放った偵察用軽騎兵、その一騎がディルクの元へ情報をもたらした。


「クリスタ・ファーナ槍騎士長率いる右翼槍騎士が敵軍を押しています!」


(つまり、ファーナ槍騎士長の攻勢に耐え切れずドラゴンをそちら側の防御に回したと。そういう事か)


 だとすれば、愚かな事だとディルクは思う。ドラゴンを向こう側へ回せば、今度はこちらが手薄になる。当たり前の理屈だ。そして手薄になった場所を放っておく程ディルクはお人よしではない。


「…攻めるぞ」


 陰鬱な声でそう言うと、彼を囲む槍騎士たちは素早く反応をしめした。馬上槍ランスをつがえ、突撃態勢を取る。


(さて、何か考えがあっての行動なのか…それとも、ただの悪あがきか。見せてもらうとしよう)


「…突撃」


 短く号令すると、槍騎士たちが一団となりリヒター歩兵部隊右翼へと襲い掛かった。

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