表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

352/1118

決戦間近14

「僕がリヒターさんの補佐、ですか…?」


 当然エレオノールと共に騎馬部隊に加わるものだと思っていた椿には、少し意外な話だった。


「ああ。今回の要は騎兵部隊と言っても、やる事は決まっている。敵総大将を目指し、討ち取る…それだけだ。無論、その『それだけ』が大変なのだけれど…しかし、少なくとも何をするかは今の時点で明確だ。だが、歩兵部隊は違う」


 エレオノールはツバキをリヒターを交互に見る。


「歩兵部隊は、状況に応じて臨機応変に動いてもらいたい。その際、君の力が約に立つと思うんだ。もっとも、騎馬部隊に随行するか歩兵部隊の補佐を行うかは君の判断に任せたいと思っている」


 最終的な判断を椿に任せるというのは、それもまた信頼の証という事だろう。


 椿はしばし考える。


 ――騎馬部隊と歩兵部隊、どちらに随行した方が自分の力が発揮できるだろうか。


 結論は…、


「分かりました。僕は歩兵部隊に随行させてもらいます」


「そうか。ありがとう」


 エレオノールは微笑んだ。続いてリヒターが、


「おお、こりゃ助かるな…」


 と明るい声を出した。


「ツバキがいてくれるなら俺は寝てても問題ねえな」


「ちょ、ちょっとリヒターさん!」


「はは、冗談だ」


 リヒターは笑った。そして、隣に座る椿に向けて拳を差し出す。


「2万の兵を指揮するなんざ、めんどくせえ事だが…軍師殿がいてくれるなら心強い。いっちょやってやるか」


「…はい!」


 椿も拳を差し出し、リヒターの拳にコツン、と触れさせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] …がんばれー…ツバキとリヒター! [気になる点] …ツバキとエレナは今回も別行動か…仕方ないですし、別行動は話が面白くなりますが…なーんか…いずれ戦場でツバキが誘拐されそうで恐ろしいですな…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ