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新戦力21

「ひとまずこれで、ひと段落って所だね…」


 椿は、巨大要塞フルングニル城館キープ内に与えられた自室でエレオノールとエマに語りかけた。ちなみに、ここは椿、エレオノール、エマの三人部屋だ。巨大要塞フルングニルの中央には現在、元から居た兵に加え、北部要塞ノルド軍の兵も駐留している。つまり部屋数が足りない状況という事で、三人でひとつの部屋を使用する事になったのだ。


「そうっすねえ。北部要塞ノルドに赴任したのが三か月前…それから、巨大要塞フルングニルへの潜入調査、巨大要塞フルングニル攻め、そしてハティちゃんに関するゴタゴタと色々あったっすけど…これでひと息つけるって感じっすかねえ」


 そう言って、エマは「うーん」と背伸びした。


「うん、少しの間はのんびりできそうだね」


 そうは言いながらも、椿の心はすでに『この先』に焦点が当てられていた。巨大要塞フルングニルを奪われた北統王国は、この要塞を取り戻すために行動を起こすだろう。戦いは、これで終わりではない――いや、次は北統王国に加え帝国も動き出す事が予想される。となれば、さらに激しい戦いがこの先に待ち受けているという事だ。


 とはいえ、その事ばかり考えていても気が焦るばかりだ。今は、無事│巨大要塞フルングニルを陥落させた事とハティについての一軒を解決できた事を素直に喜び、体を休めるべきだろう。そう考え椿はベッドに腰を下ろす。


「ラグランジュ司令官代理も、ようやくお酒が飲めるって喜んでたっすよ」


「あはは、あの人はお酒が大好きだもんね」


「自分は、お酒なんて飲めないんで美味しいお菓子でも食べてのんびりしたいっすねえ」


「うん、僕もその方がいいかな。…エレナはどうしたい?」


 椿は、窓際に佇むエレオノールに声をかけた。

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