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ツバキ・ニイミ

 椿によりヒューゴが討ち取られた後も、戦場では戦いが継続されている。しかしヒューゴの死という事実が波及するにつれて、ヒューゴ軍は目に見えて戦意が衰えていく。それだけヒューゴ・トラケウという存在が大きかったという事だ。もはや、戦いの勝敗はエレオノール軍の勝利という形で決着がついた。


 しかし、ヒューゴとの決着の後に倒れた椿の意識は未だ戻らない。



「ここは…?」


 椿は辺りを見回した。しかし、見覚えのない場所だ。唯一分かるのは、前方に大きな川が流れておりここがどこかの川岸らしいという事のみ。しかし川の対岸には白い(もや)がかかっておりその先は見通せない。椿は、何かに突き動かされるようにして川の方へと歩いていく。川には一本の橋が架かっていた。椿は、その橋を渡っていく。しばらく進んだ所で、見覚えのある背中が視界に入った。


「あれ…?リヒターさん…?」


 ヘルムート・リヒター。ヌガザ城砦以来共に戦って来た仲間であり、そして…。


(そして…何だったっけ…?)


 椿は、どうしてもその先が思い出せなかった。


「…お前も来たのか」


 椿が近付いてきた気配を察したのか、リヒターは前方を見つめたまま呟いた。

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