最終決戦24
エレオノールの剣がヒューゴに振り下ろされた。しかし、ヒューゴはそれを易々と受け止める。
「正直な所、ここまで追い詰められるとは思っていなかった」
エレオノールの攻撃を弾き返しながら、ヒューゴは告げた。
「私は君達に勝つためにあらゆる手を尽くしてきた。もっと早くに私の勝利が決定すると、そう考えていた。しかし、どうだ。今こうして直接剣を交える状況に追い込まれている。だが…そんな状況でもなお、私の優位は変わらない」
椿、エレオノール、ヒューゴがこの場にいる事を知る者はいない。無論、すぐに捜索が行われるだろうが…見通しの悪いこの場を見つけるのに数分はかかるだろう。まず間違いなく、それまでに戦いの決着はつく事となる。
「よくやった、エレオノール・フォン・アンスバッハ…そしてツバキ・ニイミ。ここで死ね」
「ツバキに手は出させない!私が…ここでお前を止める」
渾身の力を籠めヒューゴの剣を弾くエレオノール。だが、次の瞬間にはヒューゴの第二撃が襲い掛かる。続けて、三撃、四撃…エレオノールは徐々に押されていく。
「それは無理な事だと分かっているだろう。君達では私に勝てない」




