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最終決戦15

 昨年のヴォルフラム戦から約半年。エマはただ漫然と毎日を過ごしていた訳ではない。彼女は、己の力不足を自覚していた。隊員が100名しかおらず、指揮官を務められる者がエマとホフマンしかいなかった頃と違い今のエレオノール配下の構成員は充実している。


 軍師のツバキに加え、リヒター、ボゥといった部隊長やズメイのような分隊長。さらにはオスカー、イゾルデ、ウルフヘレ、カイ。といった聖騎士(パラディン)も現在ではエレオノール軍の所属。そんな中で、本当に自分が副長を務め続けていいのだろうか。そんな疑問が何度も浮かぶ。


 駄目だ、とエマは思った。確かに自分は、エレオノールと呼吸を合わせ連携するという点においては聖騎士(パラディン)達にも劣らない自身がある。しかしそれだけでは、いつかエレオノールの足を引っ張ってしまう。例えエレオノールと呼吸を合わせる事が出来たとしても…自身の能力が低ければ、結局はついて行けなくなってしまうからだ。


 そんな時だ。彼女は、エレオノール軍本部の近くで剣を素振りする椿の姿を目撃した。椿が剣を振っている姿を見るのは、エマにとって初めての事ではない。最初に椿が剣を素振りしているのを見かけたのは…確か、会って間もない頃。ヌガザ城砦での事だ。


(ツバキっちの剣…鋭くなってる)


 初めて見た時に比べ、椿が剣を振る動きは明らかに鋭さを増していた。


(ああ、そっか…ツバキっち、あれから毎日、鍛錬し続けてたんっすね)


 剣を一日振った所で何も変わりはしない。だがそれを10日、100日…と繰り返していくうちに変化を見せる。結局、人はそうやって前に進むしかない。そんな当たり前の事に、エマはこの時気がついたのだった。


(自分も…負けてらんないっすね)

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