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ヨハンネス・フォン・リーゼンバッハ10

 釈放された後、ヨハンネスはとある人物と合流し聖都から脱出。ひとまず生き永らえる事に成功した。その後すぐに、ミュルグレスが聖都を占領した事と国王アルフレッドが処刑された事がヨハンネスの耳に届いた。付け加えるな


(父上…)


 ヨハンネスは思う。


 アルフレッド三世は、決して良き王ではなかったのだろう。門閥貴族に実験を握られ、勢力を拡大していく帝国に対して有効な手を打つ事ができなかった。後世の者達は、アルフレッドを無能な王と蔑むだろう。


(だけど…俺を愛してくれた人は…父上だけだった)


 皆がヨハンネスを見捨てる中にあって、アルフレッドのみはヨハンネスを救うために命を賭けた。


 ヨハンネスは、もはや自分が選ばれた人間でもなんでもない事を知っている。そして、裏切られ、虐げられる立場になった事で初めて、今まで自分がしてきた事の愚かさを知った。だが…今さら、それを悔い改めても遅いだろう。だから…今さら『いい奴』になろうなどとは思わない。しかし、それでも――



「ゆ、許さないからな…ミュルグレス」


 ミュルグレスによって胸を貫かれたヨハンネスは、己の死を悟る。しかし彼は怯む事無く目の前の敵を睨みつけた。


「父上を…殺したお前を…お、俺は…許さない…!」

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