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勝利への道18

 エルンストに対して、カイはなおも攻め続ける。そうするしか手がないからだ。もしも攻め手を緩めれば、エルンストの反撃が来る。もしくは、エルンストと自身の間に敵の兵士が割って入るだろう。今現在、エルンストと一対一の状況に持ち込めているのは2人の距離が近すぎて他の者が手を出せないからだ。僅かでも離れてしまえば、周囲にいるエルンスト配下の兵士が割って入り戦いは仕切り直しとなる。そうなれば、数が少なく疲労も限界に来ているカイ達の敗北は決定的。それゆえにカイは攻める事しか出来ない――。


(――だが、その攻めとて永遠には続けられないだろう)


 今回の戦いの会戦当初から、カイはずっと前線で戦い続けている。ボゥのおかげで一時的に休めたとはいえ、それでもカイはこの戦場で誰よりも多くの敵を屠り、常人ならば成せるはずのない働きを何度も繰り返してきた。体力が尽きかけているのは確実。


(そして俺は…防御に回れば、ヴォルフラム大将軍フィシュタル・ジェネラル相手でも数分は持ちこたえられる自身がある)


 つまり、このまま守り続ければエルンストの勝利は揺るがない。


 エルンストは淡々とカイの攻撃を捌き、避け、受ける。捌き、避け、受ける。捌き、避け、受ける。捌く、捌く、捌く…避ける、避ける、避ける…受ける、受ける、受ける…。


 カイの繰り出した攻撃が200を超えた頃だろうか。エルンストの心中に僅かな動揺が生まれる。


(…なんだ?なぜ、ここまで攻撃を繰り返して…いささかも勢いが鈍らない?)

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