表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1021/1118

勝利への道12

 エリュクス配下の精鋭達によって作られた包囲網の中――。


「私が道を切り開く――進め、カイ・ネヴィル軍団長!」


 叫びつつ、敵の包囲に向かってユーウェインが突っ込んでいく。敵は精鋭。数の上でも相手が上。加えて、連戦に次ぐ連戦のためにユーウェインは疲弊の極みにあった。しかし、彼は迫り来る敵達を怒涛の勢いで切り崩していく。


(ここで道を切り開けずして、何が正義の聖騎士パラディン・オブ・ジャスティスの副長か…!)


 あの日…カムランがヴォルフラムに討たれた日、ユーウェンは何も出来なかった。それはもう取り返せない過去だ。だから今度こそは同じ思いをしない。ユーウェン・ランカスターはそう決めていた。そして、彼は敵の包囲に一筋の穴を穿つ。


「行けえ!」


 ユーウェインの言葉に頷き、兜を目深に被った重装備の騎士が包囲から見事脱出に成功する。さらにその騎士に続いて、「軍団長!」と口々に叫びながら数名の兵が後を追う。その様子にエリュクスは感嘆の声を漏らした。


「あの包囲を脱出するとは。あれが正義の聖騎士パラディン・オブ・ジャスティスのかつての副長、ユーウェイン…。さらに先頭を進むは信仰の聖騎士パラディン・オブチャーリィカイ・ネヴィルか。…奴はここまで来る。油断はするなよ」


「はっ!」


 エリュクスの命を受け、重装歩兵部隊が彼の前に展開する。軍団長、エリュクスへの刃を阻む最後の壁だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ