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勝利への道6

 エレオノール軍中央第二軍団は、最後の賭けとも思える猛攻を開始した。エルンストは特に正面の防御を厚くし、攻撃を防ぐ事に努める。


「正面の敵の攻撃、凄まじい勢いです…指揮官のニコラ将軍、押されています!」


「ならばさらに中央を厚くする。5列ほど戦列を追加…ここさえ防ぎ切ればこちらの勝ちだ」


 部下からの報告を受け、エルンストは素早く対処を行う。


 エレオノール軍中央第二軍団は、援軍を含めて現在約12万。ヒューゴ軍中央軍団は現在約25万。戦いの中で両軍負傷者を出し、数を減らしている…が、未だヒューゴ軍中央軍団の方が数でエレオノール軍中央第二軍団に(まさ)っている。ここを防げば勝ちというエルンストの読みはおそらく正しいだろう。


(敵中央は重装歩兵が中心…当然、カイ・ネヴィルが兵を率いているだろう。圧倒的劣勢の中ここまでやるとは…大した相手だ。しかし、それももう終わる)


 エルンストの読み通り、しばらくして彼のもとに新たな伝令が届く。


「敵正面部隊、勢いが止まりました!こちらの戦列を突破しきれなかった模様!」


「結局戦列はどこまで突破された?」


「13列目までです!」


「13列か…恐ろしい事だ」


 エルンストは、中央に重装歩兵を並べ10列ほどの戦列で防御態勢を築いていた。さらに先ほどの増強で5列を増やし、15列。これだけあれば十分だと思っていたが、相手は残り2列という所まで迫っていた。エルンストの予想を超える底力と言って良い。


「指揮官としてはそちらが上だ、カイ・ネヴィル。俺には…あんたのような事は出来ない。だが、勝ったのは俺だったな」

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