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左翼軍団の戦い8

 リヒターと彼の率いる軽装歩兵部隊は、ヒューゴ軍に3度ほど奇襲を行った。3度とも、敵軍に与えた損害は僅か…というより、ほぼゼロに近い。しかし確実にヒューゴ軍の行軍を遅らせている。


「ふう…今回も…なんとかなったな」


 3度目の奇襲を成功させたリヒターは、岩陰に隠れながら息を吐いた。その呼吸は緊張のために浅くなっている。


 現在いる荒地は、リヒター達にとって極めて有利な戦場だ。岩山の陰や林の中など、いくらでも隠れる場所がある。ヒューゴ軍が追ってきたとしても、分散して逃げればなかなか捉えられられるものではない。むしろ、下手にリヒター達を追えばその分無駄な時間を浪費する事となり余計に進軍が遅れてしまうだろう。


「けど…この有利な場所でも、敵の進軍を少し乱すだけが限界か」


 ヒューゴ軍は奇襲に対する警戒を強めている。1度目の奇襲では敵の部隊長を落馬させる事に成功したが、3度目ではすぐに対応されほんの僅かに敵の足取りを乱したに過ぎない。奇襲の効果は確実に薄れている。しかし、それでも…続けるしかない。


「ツバキ達が来るまで…なんとか時間を稼がないとな。あーあ、我ながら面倒くせえ事やってるなあ…」


 今この状況で、ヒューゴを足止め出来るのは自分しかいない事をリヒターは知っている。ならばやるしかない。4度目の奇襲実行に備え、リヒターは部下に指示を下そうとした。その時、彼の耳に馬蹄が届く。


「嘘…だろ…!」


「どうした、部隊長?」


「リヴァーシュ!離れろ!部下を引き連れてとにかくこの場から…離れろ!」

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