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歓迎されるノーザンライツ
ウードン島に上陸すると猫人達が歓迎してくれた。
「ノーザンライツだ!」
ノーザンライツ団は今じゃ灰猫の領域で知られた海賊団だった。
それもラムセスのおかげだけど不殺、略奪なし、誰の所有権のないお宝を頂戴する白海賊なんて此処じゃウチくらい。
「ようこそおいでくださいました」
3人の猫人が近付いてきて俺以外の皆が反応する。
「ヴァンはんは初めましてかしらね。私はなる、こっちがシマ、こっちがにゃんち。ラムセス様の結婚式の時にノーザンライツの方々と交流があったのですよ」
サビ柄の猫人の女性が説明してくれて理解が出来た。
「その節は世話になった。これは土産じゃ」
船長がシマと呼ばれた男性の猫人に大きな袋を渡す。
「お、ありがとな。中身は?」
「ノーザンライツ&ペータ牧場特製芋揚げじゃ。塩が効いてなかなかうまいぞ」
「赤芋チップみたいな物か!有り難く受け取るよ」
「さぁ、皆さん宿はこっちですにゃ」
にゃんちが元気よく走って案内してくれる。
今回泊まるのは、なるのお宿ウードン島という場所。和風の落ち着いた宿だった。
「さぁ、温泉に入ったら宴会じゃ!」