第7話「アルムの日記」
第7話「アルムの日記」
1963年4月4日
このせかいはクソだ。ボクがしろとくろにうまれただけでみんなつめたい。おかあさんはすき。でもおとうさんもおじさんもきらい。いつかてんまになるっていう。
てんまはあくまのおうさまなんだって。
おうさまになれるんだったらこのクソなせかいをこわしたい。ボクみたいなくろでもいきていける、みんなにきらわれないせかいをつくりたい。
1964年4月4日
妹が生まれた。皆でお祝い。ボクの誕生日でもある今日、妹のお祝いだけ。
ボクは学校に入った。勉強は楽しいけど周りのバカがボクの悪口を言う。死んで欲しい。
1965年4月4日
周りは馬鹿ばかり。疲れる。僕が飛び級したのが生意気?いや、お前らが馬鹿なだけだろう。
今日から大学生。白獅子の領域で一番の大学に首席で入った。
でも父も叔父も褒めてはくれませんね。クソです。
1965年4月4日
4年の大学を1年で卒業となりました。此処で勉強することはもう何もありません。図書館の本も全て暗記してありますし、過去の偉人達の作った幼稚な法則も全て理解しました。
僕はターネット家のお嬢様の教育をするそうです。まぁ、半身が黒い僕を欲しがる牧場なんて何処もありませんからどうでもいいんですけどね。
1965年5月1日
お嬢様はなんと愚かなのでしょう。僕が出来た事を同じ年齢で何も出来ません。
いや、全ての生き物は愚かなのでしょう。
めんどくさい…。
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1972年8月10日
またクソお嬢様がやらかしました。今回は最悪です。僕を連れての家出。持って来たのは今までのおこずかいだと言ってかなりの大金。
でもまぁ、お菓子やお洋服を買ったりと好き勝手使っているのでお金が尽きたら無理矢理にでも連れ帰るとしましょう。