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瀕死の僕達
「大人しく付いてったらどうなるんだ?」
ヴァンがそう聞くと黒豹王は手を叩く。
「観賞用だ。死ぬまで篭の中で飾ってやる」
「んだと…?!」
その言葉にヴァンは怒り狂い手に炎を宿す。
「いけません!黒豹王に逆らっては…」
「何言ってるの?!アルム…ヴァンが飼い殺しにされるんだよ?!」
「殺されるよりマシです!黒豹王は世界一の武人…ラムセスより強いんです!」
殺される?ヴァンが殺されるというの?!
「…冷めた。首だけでいい」
「はっ」
そう黒豹王が言うと魔法陣で有翼人と共に去って行った。
「首…だけ…?!」
意味を悟った時には兵士が一斉にヴァンに襲い掛かって来た。
「くそっ!なんなんだよ!」
ヴァンが炎で応戦するけど10人くらいの黒豹兵士はとても強く、すぐにヴァンは傷だらけになる。
「コイツらどうするよ?」
「さぁ?殺しちまっていいんじゃね?」
「そうするか」
兵士がそう話すと僕達にも攻撃をしてきた。
「かふっ…」
ナイフを振り上げた瞬間、お腹を槍で貫かれ、僕は地面に倒れる。
「ユリ!!」
あぁ…僕死ぬのかな……ヴァン…好きだよ…大好き…愛してる…