黒豹王(花見酒様のスチル2枚あり)
帰ろうとした瞬間、地面に魔法陣が浮かび上がった。
「?!転送魔法陣?!」
誰かが此処に来ようとしている?!
「ヴァン!!」
「おう!」
慌てて僕等は走って魔法陣の外に出る。
そして現れたのは…
「黒豹…」
黒豹人の兵士たちが何故かこの場に現れた。
「なんで黒豹が?!」
「控えよ!黒豹王の御前なるぞ!」
ダンッと槍を地面に突き刺し、黒豹の兵士がそう僕等に吠える。
「なっ」
何処に王がいるのかキョロキョロしているとまた魔法陣が浮かび上がり…本当に黒豹王と、黒い翼を持つ有翼人が現れた。
「王よ、こちらが我が娘と黒竜でございます」
有翼人の男女が跪き、ヴァンに手を向ける。
(挿絵:花見酒様)
「ふむ。活きがよさそうだ」
(挿絵:花見酒様)
「では、捕獲いたしましょう。皆の者、エリーゼとヴァンを捕らえよ!」
そう有翼人の男が叫ぶと兵士が一斉に槍をこちらに向ける。
「な、なんだコイツら?!」
「ヴァンに何する気ですか?!」
僕とアルムが前に立ち、ヴァンを守ろうとするけど兵士に蹴られて道を開けてしまう。
「何すんだ!」
「大人しく来てもらおう、ヴァン、エリーゼ」
「エリーゼって?」
「リィィィィイ!」
珍しくスズちゃんが威嚇している。エリーゼってもしかしてスズちゃんの事?!