勝利と残党狩り
セイレーン達の突撃を避けながら俺は何とかセイレーンの女王の頭上までラムセスを連れて行く。
「有難う、ヴァン。ここからは私一人でいい。地上に降りてくれ」
そう言うとラムセスは俺の腕から飛び出し、セイレーンの女王に飛び付く。
「ヴァン!降りろ!
バリスタ隊全弾発射!」
「ラムセス!!」
言われた通りに地面に降りると同時に地響きを立てて何万発ものバリスタが地上から放たれ、空にいるセイレーン達を撃ち落としていく。
逃亡を図ろうとするセイレーンの女王もラムセスが取り付いていて逃亡出来ずバリスタに貫かれその巨体を地面に引きずり落とされた。
「ラムセス!」
ザクッとセイレーンの女王の首を切り落とし、ラムセスは勝利の雄叫びを上げる。
「ラムセス王がセイレーンの女王を倒したぞ!我々もローレライの王を!残党を抹殺せよ!」
白獅子の号令で全軍の半数がローレライの王をめった刺しにし、残り半分は残党狩りに。
俺も迫りくるゾンビ兵や空を飛ぶセイレーンを爆破しまくる。
「あれは?」
船長と副船長が2体のゾンビに苦戦している。
近付いて見てみるとノーザンライツの制服を着ているのと白獅子によく似たおっさんのゾンビが激しい攻撃を繰り出している。
「船長ー!」
「ヴァン来るな!コイツ等は儂の両親と白獅子の親父じゃ!」
あれが船長の両親と白獅子の親父?!
此処で死ぬとゾンビになって毎年復活するのは本当なんだ…。