ヴァン!力を貸してくれ!(花見酒様のスチル2枚あり)
ギャアオオオオオ!!!
怒りに満ちた咆哮が世界全てに響いてるんじゃないかってくらいビリビリと伝わってきた。
「っ!」
そして目にした…下半身が魚、上半身が人間によく似た巨大な生き物が姿を現した。
「ローレライの王だ。奴は自分の津波が我々に効かなかった事で怒り狂っているんだろう」
「あれがローレライの王…」
ラムセス目掛けて巨大な槍を振る王。
「ラムセスっ!」
だが前面打撃完全ガードがあるラムセスには効かない。攻撃の瞬間にその巨大な槍を破壊し、防ぐ巨大な盾すら破壊した。
「奴は丸腰だ!トドメを刺せ!」
一旦こちらに戻って来たラムセスは皆にローレライの王を任せ、空を睨む。
「ラムセス、セイレーンの女王が…」
ひときわ巨大なセイレーンはぐるぐる旋回しているだけで襲ってこない。
(挿絵:花見酒様)
「ラムセス王!奴は時間を稼いでいます!時間が経てばセイレーンの女王はローレライの王を復活させます!」
白獅子の息子が駆けてきてそうラムセスに告げる。
「ヴァン!力を貸してくれ!」
「おう!何でも言ってくれ!」
「私を空に、セイレーンの女王の頭上に連れて行ってくれ!」
「分かった!」
俺はラムセスを抱き、空へと飛ぶ。