マリーとエミリー
日常に新しい日々を迎えましょう。
お城に暮らすウサギは思いました
仲良くなりたいと
ぴょんぴょんと
ウサギのマリーは跳ねます
そんなマリーを見つめる一対の目があります
ネコのエミリーでした
しっぽを揺らして
マリーを観察しています
エミリーとマリーはお姫さまの友達です
でも
二人は違います
二人は友達ではないのです
マリーはウサギ
エミリーはネコ
仲良くするにはどうしたらいいのか
ある日
マリーは丸まって眠るエミリーを見つけました
エミリーは気持ちよさそうです
「・・・・・・」
マリーは考えます
「そうだ!」
マリーはエミリーの隣に向かいます
そして
エミリーの隣で同じように丸まって眠りました
エミリーは傍にある白い毛玉に驚きます
いつのまに隣にいたのでしょう
エミリーはふわふわしたマリーの毛を見つめます
「・・・・・・」
どこかうらやましげに見ています
エミリーはマリーの真っ白でふわふわした毛がうらやましいのです
エミリーはマリーに前足をのばします
真っ白な中にエミリーの黒が混じります
そう
エミリーは黒猫なのです
肉球でふわふわな感触を楽しみます
そうしていると
ふたたびエミリーのまぶたが重くなりました
エミリーはマリーを枕にして寝ました
「エミリー、マリー」
お姫さまはお城の中を探し回っています
探しているのはお姫さまのお友達です
「どこに行ったのかしら?」
お城のたくさんあるお部屋
すべてを探すのは大変です
それでも
お姫さまは探します
大切なお話がありますから
そして
お姫さまが二匹を見つけ
お腹にやどる命を知らせるのは
もう少しあとのお話です
マリーとエミリー 完
作者が二匹を見つけたら大変な事になります。




