天才来たる!
ここは、とある中学校。
江夢「はぁ、つまらないな。」
この男は江夢(14)この中学校の生徒だ。
ガラッ!
教室の扉が開く。
この2年3組の担任深谷先生(通称深T)が入ってきた。
深T「今日、なんと転校生が来ました。」
ガヤガヤ、ザワザワ
深T「今日来た転校生。奈雲 遊君だ。」
遊「よろしく。」
この遊という人は黒い髪のなんとも秀才という感じだった。
深T「じゃあ奈雲遊君。江夢の隣が空いてるな。そこ座ってくれ。」
奈雲が俺の隣に座る。
江夢「よ、よろしくな!奈雲!」
遊「あ、ぁあ」
とりあえず、最初に交わす言葉なんてこんなもんだろと思い俺は焦らず遊と仲良くなることにした。
江夢「お前も何でこんな学校に来たんだ?」
遊「噂が本当か確かめに来た。」
そうこの中学校は先生がかなりの悪で有名だった。
噂じゃギャンブルにまで手を出してるらしい。
江夢「あぁ、あの噂ね。ギャンブルまではわかんないけど.......」
遊は不思議そうな顔をすると、
遊「けど、何?」
江夢「めちゃくちゃ意地悪なのは本当だ。」
遊「どこが?」
江夢「実際出す問題が難しすぎてうちの学校100点は疎か80点でも天才的だよ。」
遊「ふ~ん。」
遊は空を見上げた。
英語の時間
四ツ倉「今日もやるわよ!新人さんもいるし。では、私は頭痛がします。を英訳して大塚さん。」
大塚「えっと、I have a headache.です。」
四ツ倉先生は答えられたのに少しムッとした。
四ツ倉「問題が簡単過ぎたからしら。じゃあ、頭痛じゃなくて肺塵症ならどうかしら?」
なんて人だ分かる訳がない。
肺塵症自体しらないんだから。
四ツ倉「誰もいないなら書き取り100回よ!」
すると、遊が手を挙げた。
遊「わかったよ、先生。」
四ツ倉「嘘おっしゃい!転校生でも容赦しないからね!」
遊「IhaveaPNEUMONOULTRAMICROSCOPICSILICOVOLCANOCONIOSIS.」
クラス中が静まり返る。
四ツ倉「ス、スペルを書きなさい。」
遊はさも当たり前の様に黒板にスペルを書いてゆく。
遊「はいよ。」
四ツ倉はその場に立ち尽くし、目に怒りをたぎらせた。
四ツ倉「遊あんた後で先生の教室に来なさい。」
授業は終わった。
江夢「お前すげぇよ!あんな問題解くなんて。」
遊「別に。」
そっけない態度に少し怒りを覚えたが、それよりも凄いという感情があった。
江夢「四ツ倉に呼ばれたろ。ついていってもいいかな?」
遊「良いよ。」
俺はこの時まだあの四ツ倉の教室でギャンブルをするなんて夢にも思わなかった。