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その後、つむぎは大学生になった。
第一志望は残念ながら駄目だったが、勉強もそれ以外も十分楽しく過ごした。
ただ、常に頭をよぎるのは『二十三歳あたりで結婚する』という、占いの結果。
しかも、『仕事場で出会う』とも言われた。
だから、サークルやゼミで親しくなった男子生徒と少しいい感じの雰囲気になっても、つむぎの中でブレーキがかかった。
今じゃないのかもしれない。
この人とは、うまくいかないんじゃないかな。
仲間内でカップルが成立するまではいいが、別れた場合、周囲が気を遣うのではないか。
余計な事ばかり考えて、ちょっと好きかもしれないと思った人とはついつい距離を置いてしまう。
そうすると相手も何かを悟ったのか、すっと引いてさっさと別の女の子とくっついて、ああほらやっぱり、彼は『うんめいのひと』じゃなかったんだと、ほっとしたり、ちょっともやもやしたり。
そうこうしているうちにお気楽な日々はあっという間に終わり、就職活動に突入した。
結婚相手がいるかもしれない、就職先。
しかしそんな雑念はすぐに吹っ飛んだ。
つむぎの世代は男子だけ売り手市場、女子はやや氷河期な就職戦線だったのだ。
仁義なき戦いは幕を開けた。




