表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/21

第3話「選択」

「無意識下に自分の灯火を消してしまった者は、次の世界を選べるの」

目の前に、声の主があらわれた。


身長は私よりもはるかに高く、やわらかな微笑みを浮かべた女性だった。

切れ長の目は青く光り、無駄な肉が一切ついていない引き締まったフェイスライン、女でも見惚れてしまうようなスタイルの良さに圧倒され、思わず居心地が悪くなる。


「ほら、ここから選んで」

1枚の紙が差し出される。

「待ってください。なにも理解できてない…この女はほんとうに私なの?」

飛び込み続ける女の映像を指さしながら聞いた。

「そうね…ちゃんと説明してあげたいけど、時間がないのよ」

女性は小首をかしげながら困ったように笑った。一つ一つの動作が妙に色っぽくドキドキしてしまう。


「とにかくキミは、新しい人生を始められるの。そして次の人生を選べる特権ももらえたのよ。だってキミの最後が無意識にやった電車の飛び込みだなんて…絶対に許されないことだもの」

チラっと飛び込みを繰り返す女の映像に目を向け、長いまつげを伏せる。


「私が飛び込み…」

でも、言われてみれば信じられないこともない。毎日毎日上司に怒鳴られ暴力を振るわれ、会社も辞めるに辞められない状況にあった。私が居なくなったら困る人はたくさんいた。だから辞められない。そうだ。何で忘れていたんだろう。会社や上司が大っ嫌いだった。

飛び込んだ私は、きっと救われたかったんだろう。


「選ぶでしょう?5つ人生があるわ、好きなの選んでいいわよ」

差し出された紙に目を向ける。


① コレクターからの熱い視線!世にも珍しい昆虫

② おやつ食べ放題!石油王の飼い猫

③ BLシーンに欠かせない!観葉植物

④ 爆モテ街道まっしぐら!イケメン騎士

⑤ 美人すぎると話題!公爵令嬢


何なの…このラインナップ…。さっきまでのセンチメンタルな気持ちは一気に吹っ飛んだ。


「ほら、早く選ばないと自動的に1番になってしまうわよ、あと5秒で選んで。5…4…」

「ま、まって!昆虫はパス!猫も捨てがたいし、イケメン騎士も良いけど…令嬢!令嬢で!!」

「令嬢、おすすめね。働かなくてすむわよ」

フフッと小さく女性は笑った。

同時に私の視界は真っ暗になった。

個人的には、おやつ食べ放題!石油王の飼い猫が最高だと思います笑

ブクマや評価、感想もお待ちしています。

褒められて伸びるタイプです~!

お読みいただきありがとうございます。

次話はようやく転生へ…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] これから面白くなりそう! 続き楽しみにしてます!
[良い点] 2か4でめちゃくちゃまようなああああああ!! うううううううん!! うううううん!! 一晩考えたくなる案件!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ