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2 自由と責任と幸せの3兎を追う

家族は ツキクサ嬢の為に 様々な提案をして 気持ちを盛り立てようとしたが 彼女の顔は陰ったままだった。


ツキクサ嬢の身のこなしやマナーは令嬢として恥ずかしくないものであったし ダンスもとても上手だったから それでは 身なりを気にしているのだろうか? 


それならば ドレスを新しく作ろうと 仕立て屋を呼ぶ頃になって ようやく ツキクサ嬢が 

重い口を開き 彼女の願いを口にした。


「私は 御兄様たちのように生きたい 令嬢ではなくて…」


驚愕のあまり 言葉を失った父親や兄を差し置いて


「あら!いいじゃない それは素敵な考えね」


さらりと言ったのは 母親の辺境伯婦人


「でもね あなたは 女性だから 男性にはなれない 

だから あなた自身で生き方を選びなさい 貴女の時間を 女性としても 男性としても 二人分

生きなさい 二人分 幸せになればいいわ。 

ただし 責任放棄を許すわけじゃないわよ。

そうね コアイ領をあなたに任せます。3年 コアイの仮領主として働いて 成果を見せて頂戴

 コアイ領主としての責任が果たせるのであれば あなたは 自分が望むように生きて幸せになりなさい。

 結果が出せなければ アイ辺境伯令嬢としての責任を果たして その中での幸せを考えなさい」


そう言って アイ侯爵夫人は領地を与えた。


ツキクサ嬢は 自分自身のこの成り行きまでもを領地経営に利用した、女領主おんなりょうしゅをも売り物にして 噂を流し 人を集めた。


コアイの初代女領主は 文武両道 眉目秀麗な男装の麗人なのに気さくな方。

毎日 領地を見回っているから コアイに三日も滞在すれば言葉を交わすこともできる領主さま。

この噂は辺境のコアイ領に人を集め 商店や宿屋を潤し レトロな教会への寄付が増し 人の往来につながり道が整備された。


そして 3年後に母親である侯爵夫人から認められ コアイの正式な領主となった。




ん?レディ?『運がいいだけじゃない?』って 小さい声で言っても聞こえましたよ。


そうですね 彼女は家族や 使用人 領民 タイミングにも恵まれていたかもしれない。

けれど 責任を果たすためにあらゆる努力を惜しまなかった。

運は努力について来る んですよ レディ


彼の国でも 女領主は珍しいし 侮られることも多かったでしょうから

それまでと同等では認められないだろうと 彼女は二倍 三倍の結果を出さないと 領民に認められることは無かったでしょうね



彼女以来 コアイ領は 代々女領主によって治められている

二代目は ツキクサ嬢の一番下の妹が領主となった 妹は婿を取り息子も居たが

三代目は その長女がついだ、息子がいるのにという声もあったようだが 前領主が

「この地は 女領主おんなりょうしゅのクニ」とその声を笑い飛ばした。


今の五代目は もちろん女領主 あでやかな 人目を引く方だ。


初代を見習い 毎日領地を見回っているから 3日も滞在すれば 戦いの女神のように馬を駆る姿が見られるそうだよ



続きは 夕方また投稿予定です



他にも 短いお話を書いてます お時間あるかたよかったら。。。


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