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第十三話 どいつもこいつも無能ばかり(追放者サイド)

「どうだ、新しい勇者候補たち三十名は」


「それがパエラ様。前の三十名と同じく、どいつもこいつも無能ばかりです」


 一人の召喚士が悲痛な声でそう答えた。召喚士のみで行う勇者候補召喚会議、第二回目。今月に入って二度目の会議となるのは、異例のこと。会議は月に一度で済む。


(ホワイト)竜神(ドラゴン)ギルドからは、宮廷からの勇者候補生の受け入れを拒否するとの連絡が」


「はぁ? 宮廷よ。宮廷からの受け入れ拒否ってどういうことなの」


「今後一切、やめて欲しいとギルドマスターが、ごねており」


「そんな身勝手なことを言うのなら、ギルドの権限を剥奪(はくだつ)してしまいなさい」


 宮廷の権力を完全になめているな。


「いや、それが我ら召喚士をとおさず。教会をとおしての投書があり、国王もこの件に関してはすでに存じており……」


 教会には町人の意見を述べる投書箱がある。町のやっかいなうわさ話をはあくする目的で作られた箱だ。


 反乱の意思がめぶいていないかの確認もできる。不満を投げさせることで、秘密結社が組まれないようにする効果もある。


 ネリリアン国独自のものだ。宰相(さいしょう)が目をとおして、あまりに過激な文面でない限り国王も目にする。


「なんてこと。アルフレッド国王は我々の失態をすでに知っているのか?」


「召喚士の失態。召喚士が全て対処するように、とのご命令です」


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