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鬼人

 ――セレス達がバルフトとの戦いを始めた頃。


 ローファは、ラバードと斬り合っていた。

「ステータスは僕の方が勝っているはずなのに、魔力値を攻撃に加えることで互角にやり合う! 僕にはできないことだ!!」

 興奮気味に叫びながらラバードは刀を振るい、それをギリギリのところでローファが対処する。


 力任せで読みやすい動きだから、何とか受け止めることができている。

 しかし相当なステータス差を、ローファは感じるしかなかった。

 魔纏刃によってなんとか堪えているが、防戦一方でしかない。

 

 ラバードの動きを体感して、ローファは不快になり、思わず叫ぶ。

「どうして……ソウマ様の様な動きを!?」

 同じ剣を扱う者なのだから当然のはずなのだが、攻撃時の僅かな動作がかなり似ている。

 とにかく果敢に攻め、防御は回避か攻撃を当てる事を主に戦うバトルスタイル。


 ラバードが動作があまりにもソウマと似ていたことで、ローファは思わず声に出してしまった。

「ああ、前に戦ったあの人がソウマですか、そりゃスコアに載りますね……僕はソウマさんに感謝してますよ! 色々と学べて、更に強くなれましたからね!!」

 会話の最中、ラバードが回り込んでから放つ右脚の蹴りがローファの肩に直撃し。

「ううっ!?」

 それを受けて吹き飛ばされ、何もないはずだというのに、壁に叩きつけられたかのような衝撃を受けて、ローファは悲鳴をあげていた。


 一分も経っていないというのに、ローファはラバードに圧倒されていた。

 僅かな時間で動作を鋭くしていくラバードに驚愕していると、ラバードは満足したかのような笑みを浮かべて。

「魔纏刃の欠点ですね。発動中は刃以外の防御力が下がる……モニカさんより楽しめまし――」

 喋りながら、戦闘領域による見えない壁に叩きつけられてふらついているローファに向かい、漆黒の刃による突きを繰り出す。


 ラバードが言葉を最後まで告げ、刃がローファの肉に到達する前に。

「――覚悟ォ!!」

 先程まで負傷していた、Aランク冒険者の二人組が、体制を整えて戻ってきたのだろう。

 魔術師のローブを纏った青年が、掌から赤く眩い光を放ち、それが槍を装備した大男に纏う。

 強化魔法なのだろう、それによる補正を受けて槍を持った大男が、ローファの壁になるよう間へ入り、ラバードに迫る。

 しかし、ステータスのせいか、それはローファでも理解できる程に、遅い。


「――やめ」

 ローファが静止の声を出す前に。

 槍を回避したラバードが刀を振り、肉体を一瞬で両断され、その冒険者は命を落とした。

「やめませんよ。一体何を言ってるんですか?」

「あ、あ……」

 理解が出来ないと言わんばかりの反応をするラバードに、ローファは恐怖するしかなかった。


 大男の隣に居た魔法使いの青年が、慌ててこの場から退却しようとするも、逃げることができないでいた。

「ど、どうして……どうして逃げられない!?」

 魔法使いの冒険者はリーダーがやられたことによって恐怖し、逃げようにもラバードのスキルによって逃げられず、必死になって見えない壁を叩くかのような反応を見せている。

 自らの真横で行われているその行為に、ローファは身体を動かそうとするも、目の前で先ほどまで生きていた人が死んだ衝撃によって動けなくなっていた。


 必死になって逃げようとする冒険者をラバードが眺めて、楽しげに説明をする。

「残念でした。僕のスキル戦闘領域によって出られないんですよ。逃げるのなら僕を倒すしかないですよ!」

 そう楽しそうに告げるラバードに対し、一人の男はラバードの前に立つ。

「貴方のステータスは僕より遙かに下でしょう。一体どう足掻くのか、とても興味深い!!」

 ワクワクとした反応を見せるラバードに対して、男がとった行動は。

「命だけは! お助け下さい!!」

 地に膝を突き、上半身をラバードに下げ、命だけはと必死に懇願をし始める。


 それを見た瞬間。

「――はぁ?」

 神殿から現れて、今の今まで楽しげな笑みを浮かべたラバードの表情が、一変した。

 話を聞いてくれると感じたのか、ローブを纏った男は、言葉を続ける。

「リーダーが強かったからここまで来られたんだ! そのリーダーが死んだんだ! もう冒険者も止める! 貴方の手下になるのならなります! だか――」

「くだらないな――死ねよ」

 明らかに苛立っているラバードの振下ろしが、魔法使いの頭を砕く。


 ローファの存在を意識から消したかのように、ラバードは放心ている反応を見せた後に。

「んで――」

 砕いただけでは収まらず、ラバードは何度も何度も、青年の肉体に刃を振下ろし。

「なんでこんな奴が……こんな所に来てんだよォッ!!」

 頭部は粉々となり、胴体に向かって漆黒の刀の刃で何度も突き刺し、更に激昂したラバードは死体を踏みつけていく。


 人間とやり合ったのは、前に一度、オーロラを見学にする時だけだった。

 あの時はモニカに注意されていたし、相手からしても事故のようなものだから、特にラバードは気にしていなかった。


 今……この状況は――全てが違う。


 己が種族の存亡をかけた戦いで、命乞いを行う。

 それが――ラバードには溜まらなく不愉快だった。


 ローファはそのラバードの激昂が、全く理解できなかった。

 エルフの里でエルフの死体を鎧が取り込むところは、ただ消えた程度にしか感じられなかった。

 それは、ただ死体だったからなのかもしれない。

 人型のモンスターの死体でも、ローファは何度も殺すことで、割り切ることができたからだ。


 今は――さっきまで生きていた人達が、呆気なく殺されている。

 はじめてそれを目の当たりにしたローファは、辺りを見渡した。

 モニカとルードヴァンと名乗る少年は侵攻する魔族を他の冒険者と協力しながら対処している。


 セレス達は必死になって、巨大なドラゴンに立ち向かっている。

 

 皆が皆、必死で戦っているのに――自分はなんだ。


 覚悟を決め、キッと、ローファは冒険者の死体を踏みつけているラバードを睨みつける。

 それを受けて、ラバードは落ち着きを取り戻し、笑みを浮かべた。

「貴方はどうして、そんな事が出来るんですか!!」

 ラバードは笑みを浮かべて、それを一瞬で不愉快そうな表情に切り替える。

「そんな事? ああ、このゴミを潰したことですか……弱いからですよ」

 大剣の刃を向けるローファに対し、ラバードが笑みを浮かべながら迫る。


 お互いの刃が激突しながら、ラバードは語る。

「魔界は気にくわない存在は殺しても構わない! 故に弱者は姿を隠し、強者は雄々しく生きてきた!!」

 ローファは戦闘が再開されてから、喋る事が出来ていない。

 意識を剣に、ラバードの刀に集中させなければ、一瞬でやられてしまうからだ。

 魔力を刃に籠めている以上、どんな攻撃でも刃以外に当たれば致命的になる。


 それは先程ラバードの蹴りを受けたことから、理解することができていた。

 ラバードは、攻撃を行ないながら言葉を続ける。

「だから気に食わなかったんですよ! 弱いくせに理由をつけて強者に従い、命を捨てる覚悟もなく戦場に赴く雑魚がねッッ!!」

 先ほどの男を思い返したのか、不快そうな顔で苛立った叫び声を、ラバードがあげる。


 そして、ローファと距離を取り、無表情になった。

 右手で大剣を持ち、左手で腰のホルダーから回復薬の瓶を飲む。

 ラバードの蹴りによって受けた痛みを治し、瓶は残り四本だ。


 その間、ただ立ち止まっているだけのラバードが不気味であり。

「――いや、弱くても戦場に赴くのはむしろ凄いんですよ……僕が気に食わなかったのは、その後か……」

 頭に手を当てながら、ラバードは呟いている。

「強者に従って、従っていた者が死んだからこそ、命を燃やすべきだッ!!」

 右手で刀を持ち、左手で拳を強く握り締めたラバードが、叫ぶ。


 そして、すぐさま冷静になるラバードに対し、ローファは魔閃による稲妻を纏った風の刃を放つ。

「――なるほど」

 ラバードはそれを弾きながら、深呼吸をする。

「師匠が僕をこの戦場に向かわせたのは、ああいう下等な存在の姿を見せて僕を怒らせる為か……さっきの感情を強く意識すれば……あの技が使える!」

 上の空になっているラバードを、ローファが好機だと捉えた。

「――魔纏雷撃!!」 

 魔纏刃によって雷を纏ったローファの最強技である魔纏雷撃による突撃。

 膨大な雷の魔力を籠めた両刃の大剣の先端が、ラバードの胴体に直撃しようとした瞬間。

「――慟哭斬(オーバーブレイド)!!」

 ラバードの叫びと共に放たれた強力な振り下ろしを、ローファが雷魔法を籠めた最大威力の魔纏刃で何とか受け止めるも、威力が今までとは比べものにならない。


 声にもならない悲鳴をあげながら、ローファは吹き飛ばされ、見えない壁に叩きつけられる。

 意識を朦朧としているローファに、ラバードはゆっくりと歩きながら説明を始めた。

「感情を乗せて放つ魔族の戦技「慟哭斬」――師匠の奥義だから最近覚えたんですけど、威力が弱かったんですよね……でも、今はかなりの威力だ。師匠のアドバイスのお陰だなあ」

 ラバードが徐々に迫ってくる。

 ローファはよろめきながらも何とか起き上がるも、その圧倒的な衝撃から、身体をふらついていた。

「ソウ、マ……様……」

「最期の言葉がそれですか、まあ、いいんじゃないですか」

 ローファは左手で回復薬を飲もうとするが、楽しげにラバードが刃を振下ろす。


 間に合わない。

 漆黒の刀による刃が、ローファの肉を抉ろうとした瞬間。

「――えっ?」

 驚愕の声が、ローファとラバードの口から漏れた。


 ローファは、回復薬を飲むことが出来た。

 身体が何かに引き寄せられて、何とか回避することができたからだ。

  

 それによって刀を振下ろしながら、驚愕した表情を浮かべているラバードに向かって、矢が迫る。

 何者かがローファの腕を退いてラバードの攻撃を回避し、そして距離を取られていた。

 ラバードの右肩に矢が僅かに突き刺さり、その方向に目をやる。

 肩を上下する程度で落ちる矢だが、ラバードはいきなりの出来事に理解が追いつかずに呟く。

「師匠が瞬間移動で接近された場合、何となく解るって言ってたのはこれか……」

 初めて体感した事にラバードは感心し、そして反省し、学ぼうとしていた。


 その隙に、突如現れてラバードに矢を放った者が、ローファにもう一つ、回復薬を飲ませている。

 助けてくれた人をローファは知っているが、何故ここに居るのかが理解できず、その名前を叫んだ。

「――ネルティさん!?」

「ローファ様は死なせません……私が守ります!」

 尖った耳、長い金髪、ローファと同じエメラルドグリーンの色をした、切れ長な綺麗な瞳。

 背丈は女性にしては高い方のエルフ、リリカ・ネルティが、ラバードを睨みつけた。


 ラバードは初めて見たエルフのような姿をした女性を見て僅かに驚き、笑みを浮かべる。

「大したことない雑魚ですが……さっき命乞いをしたゴミより立派ですよ!」

「ど、どうして……」

「それは後にしましょう……今は目の前の敵です。正直、私では敵いません……」

 その発言を聞いたラバードは左肩に刀の峰を当てて、不快そうな声を漏らす。

「やめて欲しいな……そういう、戦う前から諦めた発言……」

 

 ラバードは苛立つも、すぐさま笑みを取り戻し。

「感情のコントロールも覚えましたし、それを全力で駆使して、貴方達を殺すことにしましょう!」

 ラバードがそう告げることで、肉体が赤色に変色していく。

「これは鬼人限定スキルの戦闘態勢と言いまして、ソウマさんが使った戦特化のようなものですが、スキルが使えます。バルフトが押され始めましたし、終わらせますよ!!」

 曲がっていた角も立ち上がり、完全に赤鬼の少年と化しているラバードが、鋭い牙を見せる。

「ローファ様、私が後方で支援します。それと同時に攻撃を」

「ネルティさんは……解りました!!」

 戸惑いながらもローファは頷き、後ろに跳んでネルティが弓から矢を飛ばす。


 矢はラバードの肉体に直撃しながらも、刺さることなく肉が弾く。

「なっ――!?」

 力の差が、あまりにもありすぎた。

「ああ、貴方はもうもういいですよっと!」

 ラバードがとてつもない速度で二人の元へ迫り。

「慟哭斬!!」

 ローファに振下ろしの一閃を放つ。

 一瞬で距離を詰めてきたので回避ができず、反射的に魔纏刃の刃で受け止めることしかできない。

「つぁぁぁァ――ッッ!!」

 それを受けたローファは、とてつもない衝撃を受けて弾き飛ばされ。

血刃閃(ブラッドレイ)!」

 ラバードが剣を振るい、そこから血を固めたかのような、真っ赤な三日月の刃が飛び出し、吹き飛ばされたローファに迫る。

 それを受け止めたのは、ラバードとローファの間に割って入ったネルティだった。

  

 両腕に魔力を籠めて受け止めようとしたが、ステータス差がありすぎる。

 その血のような刃はネルティの胴体の半分程で何とか止まるも伸ばしていた両腕は裂け、衝撃でローファよりも遠く、見えない壁に叩きつけられ、激痛からか意識を無くしてうつ伏せとなって動かない。

「耐え切りましたか! 素晴らしい!!」

 感嘆の声を漏らしながらも、ローファに高速で迫るラバードに対し。

「あああああ――ッッ!!」

 激昂したローファが立ち塞がり、刃を交わすことでお互いが弾き飛ばされた。


 ネルティは見えない壁に叩きつけられているが、物凄い勢いで橋に血が流れている。

 母に仕えてきて、娘であるローファも守ると告げてくれたネルティが、攻撃を庇って死にそうになっている。

 今までソウマと共に戦うため、守るために戦ってきたローファにとって、助けてくれた人を守れないということは、とてつもない衝撃だった。


 さっきは動けなかったから、冒険者の方が死んだ。

 このままいけば、さっきと同じになる。


 それだけは――絶対に嫌だ。


 ローファは叫び、ラバードに斬りかかる。

 ステータス差を覆そうとしている少女に驚愕し、その動作で理解した。

「たかがエルフの犠牲でなぜ――いや、これはっッ!?」

 ローファの行なった行動に、ラバードは驚愕するしかない。


 攻撃がくる一瞬だけ、魔纏刃を直撃地点に発生させることで完全に防いでいる。


 そういえばと、ラバードは先程の慟哭斬を思い返していた。

 一度目の慟哭斬――ローファは全力の魔纏刃による攻撃を弾き飛ばされ、意識が朦朧としていた。

 だけど、二度目は戦闘状態から慟哭斬を放ったというのにも関わらず、ローファは魔纏刃で受けたというのに、軽く吹き飛んだ程度で、耐えることができていた。

 その理由は、ローファが魔纏刃を一度目は全てに纏って攻撃していたからで、二度目は一部分に集中し、防御したからだとラバードは理解する。


 一か八かの危険な行為を避けていたローファは、ネルティを助けたいという想いから、覚悟を決めていた。

 一点集中した魔力の刃、更に魔力覚醒のスキルにより、怒りで魔力が上昇している。

 把握値を魔力に変換したこともあり、とてつもない勢いで更に魔力が上昇していく。


 ラバードがそれを理解して――キレた。

「それは師匠の、ファウス様の技巧だ!! 僕が使えない力を、僕より劣るお前なんかがぁぁ――っッ!!」

 自身の更なる苛立ちを理解し、感情を籠めて膨大な威力を持つ振り下ろしの一撃――慟哭斬を放つ。


 それをローファは紙一重で回避し。

「しまっ――」

「魔纏雷撃!!」

 全力の膨大な電流を籠めた大剣の横薙ぎによる刃が、ラバードに炸裂する。

 慟哭斬は、本来の振下ろしよりも遙かに威力を持つ振下ろしだ。

 ソウマの絶刀程ではないが、振下ろす際に、僅かに力のタメが必要となっている。

 だからこそ二度目の慟哭斬は、魔力を一点集中した魔纏刃で受け止めることができ。

 二度も見せられたことで、ローファは弱点を完全に把握することが出来ていた。


 完全に無防備な状態で、ローファの最大技による横薙ぎの一閃が直撃したことで、ラバードは肉体を吹き飛ばしながらも壁に激突し、血を噴き出しながら身体をずり下ろしていく。

 ラバードも慟哭斬の弱点を理解したのだろう、悔しげに唇を噛んでいた。

 あの一撃でも、スキルによる結界が切れていない。

 ローファが接近し、飛び掛かりながら、再び魔纏雷撃による振下ろしの一撃を放とうとした。


 瞬間、起き上がったラバードが、笑みを浮かべる。


 先ほどローファに回避されたのは、慟哭斬の弱点に気付かず、自らが冷静でなかったからだ。


 そして、今は眼前の魔法戦士の少女が、冷静になれていない。


 喜怒哀楽――全ての感情を籠めた、慟哭斬による迎撃。

 戦闘態勢となったラバードが扱える最大技で、ローファの魔纏雷撃を打ち破ることで勝利する。

「終わり――」

 攻撃に攻撃を当てて、力で上回る。


 それは前に戦った剣士――ソウマの得意技だった。

 だからこそ、ソウマと共に行動してきたローファは、その動作が理解でき。


 加速線で後方に飛びのき、ラバードの慟哭斬が虚空を斬った。

「終わるのは、貴方ですです!!」

 着地し、即座に前へと踏み込み、魔纏雷撃の刃を突き出すローファの叫びが、周囲に響く。

 

 ああ、そうか――

「――僕の企み、顔に出てたんだろうな」

 他者の感情を、動きを理解してきたけれど、誰も自分の表情に対しては何も言って来なかった。


 楽しげに戦うラバードに笑みを浮かべながら拳を振るうレグロラと、それを眺めるファウス。

「楽しく戦うお前の動きは読みづらいな!」

「まったくだな……ラバード、お前はそのままでいろよ」

 この慟哭斬を放つとき、相手を殺すことだけしか、考えていなかった。

 二人に褒められていたというのに、慟哭斬に意識が行ったせいで――その長所を自分から崩していたのか。


「師匠、レグロラさん――」

 言葉を最後まで述べる前に、ローファの魔纏雷撃による突きが、ラバードの心臓部を破壊し――


 鬼の少年は、その生涯を終える。

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