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変動

 一分も経たないうちに、クラジは追い詰められていた。


 フェリックスはまだ階段の踊り場で左手を動かしているだけだ。

「ぎぁっっ!?」

 それだけで、接近しようとしたクラジは暴風に吹き飛ばされ、爆撃を受け、電撃を浴びせられている。

 本棚もその余波で吹き飛び、本が散らばって燃えたりもしているが、周囲に炎は飛び散っていない。

「……な、なにが、どうなってやがる……」

 悲鳴を漏らしながら、悲痛な表情でふらつきながらクラジは呻く。

 何かが迫ったと感じた瞬間、どこからか魔法による攻撃を仕掛けられるからだ。

 超感覚のスキルで攻撃が来ていることは何となく解っていた。そして、反射的になんとか聖魔力を使ってタイミングよく防御ができているも、近づけず、攻められているのは事実。

 

 かなりの魔法攻撃を与えるも、起き上がるクラジに、エルフの長は関心を向けて。

「ほう、どうやら、貴様は何らかのスキルで攻撃を察知することはできているようだが……ステータス差かな、ギリギリ防ぐのがやっとのようだ」

 語り、細く美しい左腕を滑らかに動かした瞬間、クラジは攻撃を察知する。

 それと同時に、クラジの頭部に爆撃が発生した。

 ドガン! と熱と衝撃が襲いかかり、直撃した箇所から肉と血が飛び散る。

 クラジは聖魔力を集中させて受け止めるが、悲鳴をあげて仰け反るしかなかった。

「貴様の音は、随分と醜いものだ……回復薬を飲ませる余裕は与えず、早急に片をつけさせてもらうとしよう」

「は、ははっ! ようやく理解できたぜ!」

 血を流し、損傷を聖魔力で回復させつつ、必死の形相でクラジが叫び、ピクリと、エルフの長は静止した。

「身の程をか?」

「違ぇよエルフ……テメェの攻撃だ。魔力を結晶に込めて、不可視にして操作する……随分と狡猾じゃねぇか」

 よろめきながら、クラジは楽しげに嗤う。



 その発言に、フェリックスは僅かに恐怖を感じた。

 目の前の敵は、明らかにステータスの差がある相手だ。

 だというのに、この青年はどこか余裕を見せてくる。


 それが全く理解が出来ず、フェリックスは問いかけた。

「……なぜ、貴様はそこまで余裕を見せる……実力差が理解できぬのか……?」 

 会話の最中、業火を浴びせ、稲妻を叩きつけ、暴風で吹き飛ばし、多重の爆撃を食わらせる。

 だというのに、男は一切怯まず、損傷を聖魔力で治療しながら向かってくる。

 こんな使い方でMPをすり減らしていれば、すぐに枯渇するだろう。

 息も切れ切れであり、もうそろそろ魔力は、MPは尽きる寸前のはずだと、フィリックスは確信していた。


 肉体の損傷の治療は、膨大な魔力が必要となる。

 テラーカの発言通りなら、目の前のクラジのMPが74030なら、もう尽きてもおかしくない程だ。

 だが、腰を床に叩きつけ、即座に身を翻して血を吐き、回復していく男には、まだ笑みがあった。

「ぜぇ、はぁ、さ、さっき言ってたよな、回復薬は使わせないって……た、確かに、この尋常じゃない魔法攻撃の最中、何かを飲む余裕は……ねぇ、だろうよ……」

 だが男は未だに、どこか余裕を持ち、そこにフェリックスは戦慄を覚えていた。


 そして、クラジは腰の小袋から、白く小さい、光り輝いた奇麗な結晶を取り出す。

「だが、これを割るぐらいはできる。チッ、これ無しで、奏でたかったん、だがな……」

 マジックバックは腰のポーチのような物だろう、だからこそ、何の変哲もない袋から取り出したそれが、エルフの長には全く理解できていない様子だった。

「な、なんだ、それは……」

 魔法による爆撃を与える、クラジはよろめくが、その結晶は傷一つ与えることができない。

 クラジは笑みを浮かべながら、その小型の結晶を握りつぶし、バギリと、砕けた音が周囲に響く。

聖刻(せいこく)――天が創った偉大なる力だよ!」

 その発言の瞬間。

 クラジの周囲を、大量の爆撃が襲い、一階の残っていた本棚が、その衝撃で砕け散っていく。

 フェリックスが、全力の魔法爆撃を行なったからだ。

 

 この図書館のような建物は魔族が作ってくれたものであり、膨大な衝撃によって揺れた程度だが、本棚はバラバラになっている。

 フェリックスは一切の加減をしていない。

 本棚を、中の本を壊したことよりも、フェリックスは爆風の痕に意識を集中させた。

 魔力を結晶に変えて、不可視にして操作する。

 そして、今の爆撃は、最大威力の爆撃を複数放ち、敵を確実に仕留める攻撃だった。


 そして、爆風が掻き消され、そこに立つ一人の男に対し、フェリックスは茫然とするしかない。

「馬鹿な……」

 有り得ないことが目の前で起き、フェリックスは動揺を隠せないでいた。 


 そこには、身体を白銀に発光させ、傷が完全に癒えているクラジの姿があったからだ。


 余裕を持った声で、クラジが告げる。

「ステータス差がどうたら言ってたよな……なるほど、確かにその通りだ」

 どうやら、クラジの1割を切っていたHPMPは、全快となっている様だ。

 眼前のエルフは、何も理解することができていないのだろう。

「ば、化物がぁッ!!!!」

 唖然とした表情を向けつつ、エルフの長が必死の形相で攻撃を仕掛けようとした。


 不可視の魔法結晶といえど、把握力と魔力が向上したからか、クラジは位置が完全に察知でき、そこに弓毛を振るう。

 結晶は砕け散り、魔法も不発に終わり、フェリックスが苦悶の表情を浮かべた。

 それを眺め、クラジは光悦の表情と化し、満足げに語る。

「今の俺は半天使スキルを入手した――この意味が解るか?」

「半天使だとっ!?」

 クラジがこの説明をしたのは、困惑と絶望に歪むエルフの顔を見たかったからに他ならない。 

「最高だ……ようやく、演奏を始める事が出来そうだな」

 そしてクラジが、魔法結晶を蹴散らしながら、再びフェリックスへと迫ろうとしていた。 

 


――少し前


 セイラーンの貫手によって、俺の腹部が貫かれた。

 一瞬意識が飛びかけたが、瞬時に右手に力を籠める。


 その瞬間、セイラーンが右手を引き抜き、俺は瞬間移動を発動する。

 鎧から距離を取り、腰のホルダーに刺さっていた回復薬を取り出して飲む。

「それはズリィなぁ。まあ、俺としては時間が稼げりゃ別にいいんだけどよぉ!」

 不満げな声を漏らしながらセイラーンが攻撃に出るが、俺は瞬間移動で距離を取る。

 聖魔力の力もあってか、俺の貫かれた身体は何とか修復できたが、この回復薬では足りない。

「瞬間移動なんて持ってたのかよ。それを知ってたら、さっきので確実に心臓を貫けてたってのに……お前、命拾いしたなぁ」

 奴の言葉を無視して、更に回復薬を二本飲む。

 これで残り一本か、肉体の修復は完了した。

 修復した時、膨大な魔力を削ることになったが、HPは全快、MPも8割ぐらい回復することができている。


 だというのに、回復しているはずだというのに、なぜか全身を疲労が襲い、俺はふらついてしまう。

「――ようやく理解したか」

 すると、勝ち誇ったセイラーンの声が、俺の脳に響いた。

「なにを……」

 俺の困惑した声を聴きながら、セイラーンが楽しげに語りだす。

「俺がなんでこんなにペラペラペラペラ会話してると思ってるんだぁ? 俺の会話を耳で聞き、脳が意識をすると魂、精神力を取り込めるのさ。俺達のリーダーである寡黙剣士チャンの力と似てるかな、ははっ!」

「黙れ!!」

 何かを思い出すと思ったら、トウのスキルと同じタイプの力があったのか。

 全耐性があるとはいえ、吸収されるものは吸収されてしまう。

「さっき肉体を貫いても、お前は食えなかった。HPMPが高いんだろうなぁ」

 セイラーンが、楽しげに語っていた。


 ――クソが。

「その瞬間移動で逃げてもいいぜ、そしたら俺はエルフを好き勝手食えるからな……子供がいいんだ、俺は最期の意識、いわゆる走馬燈から死の瞬間までも取り込めるんだが、子供は世界を呪ったり、理不尽だと嘆く、それが堪らねぇ」

 悪趣味な奴だ。

 セイラーンは話を続け、俺は攻撃を再開するも、やはり当たらない。

「エルフってのはな、精霊っていう魔力の塊みたいなのがよ、人の意思によって人の形になったとされてるんだ。こりゃ天使に近いな……生物扱いされているそいつらが俺はムカつくんだよ、全部食い散らかしてぇほどになぁ!」

 俺が更に気怠さを実感し、身体が鈍っているのを実感する。 


 ――マズい。

 追い詰められている実感はある。

 だが、瞬間移動をしても、こいつは……。

「おい、なんで俺の瞬間移動を、お前は対処できた?」

 推測はできているが、一応リスクを覚悟で、俺は攻撃しながら聞いた。

 横薙ぎの一閃を軽やかに後ろに退くことで回避して、一気に間合いを詰めて拳が来る。

 軽いジャブのようなものだが、俺は回避も防御も出来ず、直撃して弾き飛ぶ。

「さっきので解らなかったのかぁ? 瞬間移動は肉体、その者の生命力、魔力の移動だ……経験ってやつかな、瞬間移動で接近してきたら、勘で何となく解るんだよ。ある程度の達人はなぁっ!」

 推測通りか、恐らくセレスは後衛職だから知らないのだろう。

 トウやエルドという達人に、瞬間移動を隠してきたのが仇となったな。 

 

 このままなら危ういなと、俺は次の手を打つことにする。

「――ステータスで圧倒する」

 戦特化を発動すると、すぐさまセイラーンが陽気になった。


 今まで使わなかった理由を、この鎧は当然の様に理解できているのだろう。

「ほほぉう、戦特化の剣技スキルか。今まで使わなかったのは、お前もそのスキルの弱点を理解しているからだろ、冷静さを欠いちまって、予備動作が解りやすすぎるからなぁ」

 ああ、そうだよ。


 ステータスが強化され、理性が飛ぶせいだろう。

 しかし、無理やりに抑えたら動きが鈍る。

 だけど、攻撃を読むのなら、読まれても問題がない程の動きをするしかないじゃないか。


 俺は所持している多彩なスキルで、この鎧を倒す方法を必死になって考えていた。


 透明化はトウの時と同じだ。

 生命力を取り込むのだからすぐにバレるだろう。


 半天使による聖魔力は回復には使えるが、身体強化は一部分しか使えない。


 解除スキルは全身のリミッターを解除することで、一瞬だけ全力で攻撃を放てるも、本当に一瞬だけであり、その後意識が飛ぶので意味がなかった。

 この鎧の意志を解除で取り除くのはいけるんじゃないかと思ったが、何度意識をしても通じていない。


 瞬間移動はあの様だ。

 

 剣技スキルは絶刀・切撃ち・二重加速・剣盾・戦特化だけだ。

 あと一つは覚えられるのだが、五種類ぐらいがベストだとトウに言われたので、これでいいと俺は考えている。

 絶刀、切撃ち、二重加速は対処されている。剣盾は防御剣技で意味がない。


 だから、俺はこれで、決着をつけることにした。


 戦特化によってステータスが向上した状態で、俺はセイラーンに突っ込む。

 横薙ぎを後ろに下がることで回避、瞬時に突きに繋げるが、ズレることで難なく躱される。

「困っちまうなぁ、反撃する余裕がねぇよぉっ」

 悲し気な声を馬鹿にした口調でセイラーンは出してきやがった。

 この精神力の取り込みは回復薬でも治らないのだろう、結構辛くなってきたが、俺は攻撃を続ける。


 数秒後、戦特化が解除され、セイラーンが怪訝そうな声を漏らした。

「なんだぁ? お前のステータス的に、短かいっっ!?」

 そして、セイラーンが、続け様に驚愕した声を漏らす。

 俺が魂に刻んでいない、半天使によって補正を受けた光魔法による聖光を、前方のセイラーン目掛けて放ったからだろう。

 こんなの、攻撃にもなりはしない、ただ発光するだけだが、意味はある。

「目暗ましかッ!?」

 ――半天使による聖魔力による行動は、今の今まで隠してきた切札だ。

 さっきの貫かれた肉体の回復も、回復薬の効果だと思っているだろうからな。


「大したことねぇなぁ!」

 そして、光の威力を理解したセイラーンは、これを難無く受けた。

 周囲が発光している最中、俺が接近してくると察しただろう。

 そして、此処は場所的に木の葉が散らばっている。

 これはセイラーンが木々に衝撃を与えたりして散らしていたものもある。

 音を使って察知する為だろう。

 動作、音、気配、感じる事ができるもの全てを使い、俺の攻撃を難無く対処している。

 

 だから俺は、このタイミングで、セイラーンの背後へと瞬間移動を使った。


 音に意識を向けさせて、一度ミスをした瞬間移動による絶刀で仕留める。


「――バカが、二度目は心臓を外さねぇよ」

 だが、セイラーンは冷静だった。

 心臓部に貫手が真っ直ぐに迫り、肉を抉られ、俺は絶命する。

 

 ――普通ならな。


「ばッ!? 聖魔力で心臓部だけを――!?」

 セイラーンの発言は、最後まで言えなかった。

 恐らく、この後はガードしたとか何か言おうとしたのだろう。

 セイラーンは高速で声をあげていたが、それよりも俺の絶刀の速度が勝る。


 肉体を貫かれたら、脳が警告を出してスキルを停止してくる。

 だけど、セイラーンの貫手は、俺の心臓部ギリギリで止まった。

 肉体は貫かれていないし、俺の肉が挟まっているこの状態ならば、回避する事もできやしない。


 命がけの絶刀によるカウンターが頭部に直撃し、その破壊力によってセイラーンは砕け散った。


 ――ギリギリだった。

「あ、危ねぇ……貫手が頭狙いだったら、お前は勝ってたんだぜ……」

 本当にギリギリの戦いであり、俺は溜息を漏らす。

 一部分しか防ぐことはできなかった。

 だから心臓部だけに聖魔力を籠めて、貫手を防いだだけだが、ステータスが奴の方が上なら、心臓を貫かれて死んでいたかもしれないな。


 聖魔力を巡らせて、無理やり精神力を取り戻そうとしているが、効果は薄い。

「ちっ……賭けはお前の勝ちってな……」

 すると、バラバラになっていたセイラーンの頭部から、声が聞こえる。

 完全にバラバラになっている。

 動くことはできていないのだが、全部砕いた方がいいのだろうか?


「あー心配は無用だ。俺はもうすぐ世界の一部となって消えちまうからな……なぁ、さっきの聖魔力による発光は、俺の思考を散らせるためのもんだな?」

 俺としてはさっさと皆の元に行きたいのだが、こいつが消えるのは確認しておくべきだろう。


 生命力を吸収していた感覚もなくなっているからな。

 ……こいつはもう、消えるだけなのだろう。

「そうだ、人間は頭か心臓を破壊されたら治らない……核みたいなもんなんだろうな、でも頭と心臓部を両方ガードできるほど俺は器用じゃなかったし、二つに分けられたとしても、心臓部だけを集中でガードしてただろうよ」

 俺は最後の回復薬を飲む。HPは全快しているが、MPは7割ぐらいになっちまったな。

 バラバラになったセイラーンの鎧の部分が、徐々に空気と同化するかのように消えている。


 二十秒も経たずに残るは頭部だけとなり、それも消えそうになった時、セイラーンが声を漏らした。

「あーあ、これでおしまいか、長い一生だったなぁ。色々あったが……あの音楽家と連んでた最近が、一番、だったか――」

 その一言を述べるよりも先に――

 セイラーンの最後の部分が、塵となって消えた。


 俺はセイラーンの死を確認し、一目散にリアッケに斬りかかった場所へと向かおうとしていた。

「結構消耗したな」

 聴力を集中させると、向う先で、騒音が僅かに聞こえる。

 どうやらリアッケとやらは、あそこから動かずに皆と戦っているようだな。

 俺はセイラーンとやり合っていて距離を空けられてしまったが、すぐに到着する距離だ。


 その筈だったのだが、唐突に横からの刃を察知し、俺は刀で刃を交わす。

「つッッ、お前は……!?」

 白い衣装を纏った、聖騎士のような小柄でガラの悪そうなオッサンが、鋭い眼光で俺を睨む。

 刃と刃を交わし、俺とクラジは鍔競り合っていた。


 さっきまでバイオリンの弓毛のような道具だったのに、波のような刃の長い剣に変わっているな。

 俺の刀の刃を受ける奴の武器は、確かフランベルジュだったか、実物を見るのは初めてだ。

 ステータス差はあるはずなのに、平然と食らいついているクラジが理解できない。

 クラジは苛立った声を上げる。

「仕事が終わったんでな。鎧の応援に来たんだが……あの野郎、やられちまったのか」

 そして、確認したクラジのステータスに、俺は驚愕するしかない。


クラジ

聖戦士

HP235000

MP194000

攻撃22050+430

防御20900+410

速度21240+420

魔力21420

把握22000

スキル・攻撃強化()超感覚()半天使()


 さっきまでのステータスはなんだったんだよ。

 とてつもないステータスの変動を、クラジは見せてきた。

 今の俺より僅かに劣る程度か、ほとんど互角だぞ。

 MP、防御、魔力に関しては、僅かにクラジの方が勝っているが、それは職の補正によるものだろう。


 刃を交え、攻撃値は俺の方が勝っていることを察したのか、クラジが距離を取った。

 周囲を眺め、障害物になろう木々を、鬱陶しい表情で見据えて、

木々(これ)は邪魔だな」

 細長く、炎のような波打つ刃を振り回し、一瞬で周囲の木々が砕け散る。


 戦う為の広い空間を作りだし、俺はその威力に戦慄した。

「やっぱ木はダメだな、カスみてぇな音しか鳴らさねぇ」

 クラジは吐き捨てるかのように告げる。

 広範囲を破壊できたのは刃に纏った聖魔力によるものだろう、鮮やかで、かつ鋭い斬撃だった。


 こいつ、職が聖戦士だけあって、俺よりも遥かに聖魔力を使いこなしてやがる。  


 クラジは、俺に奇抜な形をした剣の刃を突き立て、鋭い眼光を向けてきた。

「仇討ちがしたいだなんて、セイラーンに会う前は、考えたこともなかったな……お前は奏でねぇ、純粋にぶっ殺してやる!」

「そうかよ!」

 激昂している様だが、俺だってさっさと片をつけて、皆の元へ行く!

 

 お互いが勢いよく接近し、俺とクラジの刃が交わされ、周囲に音を響かせた。

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