表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
118/132

118

「冷静になれば、おのずと策など見えてくるものだ。例えば―」


そう言うとレイロックは、杖を振り上げ結界の一カ所をさした。


「はあっ!!」


彼の声と共に杖の先端の悪魔の首の目がかっと光り、そこから激しいエネルギーがほとばしる。


「くっ」


呪符をコントロールしていたアリッサが苦しそうな声をあげる。


「大丈夫ですか!?」


「ああ」


「あいつどうするつもりなのかしら??」


メイシンが疑問の声をあげたその時、呪符結界の一角に小さな穴があいた。レイロックが杖をあてた場所だけ、呪符の流れが妨げられ、無理やり魔力でこじ開けられた形となっている。


「ジェノホリックよ、受け取れ」


ヒュヒュッ!!


レイロックは、杖で魔力を照射している方ではない手を懐に入れ、そこから取り出した何かを穴から外へと放った。

彼が開いた穴は、まさにジェノホリックの方を向いていたのだ。


ドスドスドス!!


「グォォ!!!」


レイロックが放ったのは三本の針で、それらはすべてジェノホリックの肩に突き刺さった。人の腕の半分程の長さの銀色のそれは、暗殺者や闇魔術師たちの間で暗器として流通しているものだ。

針をその身に受けたジェノホリックは、うめき声をあげながら両腕をめちゃくちゃに振り回しながら立ち上がった。


「何をしたんだい?」


アリッサの質問に、レイロックが満足気に答える。


「なに、針の先に特殊な薬品を塗ってあっただけのことだ。これは不死族を凶暴化させるものでねえ。植物毒を調合して作ったものだから『集魔鏡』の影響も受けずに使えるのだよ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ