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メイシンの攻撃はなかなかの効果をあげ、五体ばかりのスケルトンが火だるまと化した。すぐに彼女の周りには、新たな火球が次々と準備された。


「メイシンさん、強いんですね」


ブランは関心の声をあげる。


「なあに、魔力を補強する指輪を八つもつけてりゃ、そりゃそれなりにはなるさ。ま、年の功ってやつだね」


アリッサはニヤニヤと笑っている。

今や聖域内にいるのは、シスターを除けばブランとアリッサだけでありガランとしてしまった。アリッサは、今の段階で戦いに参加するつもりはないようだ。

しかし、戦況は確実にこちらに有利になってきていた。ハートストンもさすがに魔道士のはしくれだけあって、手のひらから炎を放ち、一体ずつではあったが確実に敵を燃やしている。

百体近くいたスケルトン達は、ガンダルガの大剣に砕かれ、メイシンに燃やされ、あるいは聖域に近づきすぎた者は消滅し、今やあと数体を残すのみとなった。


「よっこらせ」


それまで聖域内でまったく動かなかったアリッサだったが、その様子を見るとスタスタと歩き出し、聖域の外へ出るとパチンと指を鳴らした。

すると、残っていたスケルトン達が一斉に発火し、あっという間に燃え尽きてしまった。その成り行きを見てメイシンが不満の声をあげる。


「ちょっとアリッサちゃん!!自分だけおいしいとこ持ってくなんてズルい〜!!」


「アリババめ、なんという抜け駆けじゃ!!」


その抗議にガンダルガまで加わったからたまらない。しかたなくブランが仲裁に入ろうとした時であった。


「きゃあ!!」


シスター・サリサの悲鳴があたりに響いた!!


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