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輝きのその先へ  作者: 追憶の欠片
3/9

クラス替え

~体育館~

俺たちが体育館に着くと先生に声をかけられた。


「二年生はこの箱の中から一枚紙を取って席についてくださいね。」


「分かりました」


俺たちは順番に紙を取って席へと向かった。この紙なんだろう?後で見るか。

俺の順番が最後だったこともあり、神斗と水鳥は既に前の方の自分の席に座っている。桜丘・西園寺・飛流だから離れてて当然だ。

今でも「二人からは完璧に無視をされていた。まぁ、この始業式が終わるころには、口を聞いてくれるのがいつもの流れだからあまり気にすることはないが。いつもの流れ……か俺学習能力ないんじゃ

ぶるぶるっ

俺は嫌な考えを振り払うように首を横に振ると自分の席についた。


「 学園長からのお話し 学園長お願いします。」

そんなことを思っている内に始業式は始まった。学園長の話は無駄に長くなく、生徒からは評判が良い。

正直無駄に長いと何を言いたいのかも分からないし、短いほうが評判は良くなるだろう。話を聞くのがめんどくさいと思う俺でさえ、苦痛を感じないのだから、相当なものだ。


「ええ~今年も多くの受験生が入学してくれました。在校生の皆さんにとっては耳にたこな状態だと思いますが、あえて言います。私はこの学園の長です!ここ笑ってくれていいんだよ~

私は楽しいこと、面白いことが大好きだ、だから学生の諸君にも楽しい思い出、一生の思い出を作ってほしいと願っている。もしつまらないと感じれば辞めればいい、楽しいと思うなら残ればいい、皆も知っての通りこの学園は数多くの学園行事がある。色々な人と仲良くなる機会も沢山あるだろう。

 中には将来の伴侶を見つける人がいるかもしれない、かけがえのない友を見つけるかもしれない。夢を叶える人がいるかもしれない。君たちは可能性に満ち溢れている。夢があるなら諦めずに叶えられると信じればいい、辛くなったら誰かに相談すればいい、私は嘘が好きじゃない、だから正直に言う私達教師はできる範囲でサポートしよう。

 人に迷惑をかけなければ何をやっても構わない。迷惑をかけたら誠意を持って接すればいい。ここは自分を磨く場所、自分を見つける場所、対人関係を学ぶ場所、そして社会を学ぶための場所だ。最後に一つだけ私から言いたいことがある、これだけは忘れないでほしい「人生を楽しくいきなさい。全ては自分の意志で決めてほしい。」

「以上で私の挨拶とさせて頂く。さて、長い式は面倒だろうから始業式はこれで終わりにしよう。生徒の諸君はこの後先生方の指示に従って決められた場所に移動してほしい。ちなみに二年生の皆はここに残ってね~このままクラス替えやるから~以上解散!」


こうして学園長の話は終わり、先生の指示によって二年生以外は体育館を後にした。


1年生、3年生は体育館からいなくなり、とうとう待ちに待ったクラス替えが行われる。


この学園では少し特殊なクラス替えが行われている。始業式が終わり次第クラス替えをするのが通例で、今回も例に漏れず同じようだ。分かりやすく言えば、まだ誰も次のクラスがどこなのかということを、先生も含め全員知らないということだ。しかし、これだけでは特殊とは言えない。

ちなみに去年は新入生全員で宝探しをした。グラウンドを掘り起こす人もいたし。木に登ったものもいた。他にも宝を探すために靴箱をかたっぱしから開けまくって靴箱の中を見たら、ラブ…おっとこれはあまり関係なかったな。

とまぁ、その時の詳細についてはいつか語ろう。そんなことを毎年やっているため、俺は今年はどのようなクラス替えのやり方をするのか楽しみで楽しみでしょうがなかった。

そんなことを考えていると、マイク音声が聞こえてきた



「よし二年だけになったな!皆一回しか言わないからよく聞けよっ、今年のクラス替えの方法だが~~」


マイクを使って話してるのは去年俺や水鳥、神斗の担任だった五竜神田ごりゅうかんだ宗佑そうすけ先生だ。

五竜神田先生は、俺が小さかった頃よく遊んでくれた近所のお兄さんで、知り合いの為俺と水鳥は彼のことを親しみを込めて宗兄そうにいと呼んでる。人懐っこく生徒達からお兄さんのように慕われている。仁徳はあるんだ、ただ…まぁ、言うのは辞めておこう。


「今年はくじ引きあみだくじに決まったぞ~」

えっ?何それ?くじ引きやんの?あみだくじやんの?どっちなの?


「詳しいやり方は今から説明する。皆が体育館に来た時に箱の中から紙を引いたと思うが、皆が持っている紙の中身を見てくれ。」


その言葉を合図に全員が紙を見始める。


「よ~し見たな。紙に数字が書かれていると思うがそれがみんなの番号になる。自分が何番なのかは覚えておけよ~後で紙は回収するぞ。まぁ、といってもこれだけでは、何の番号か分からないだろう。数字の説明に移る前に、皆スクリーンを見てくれ」


顔を上げてみると、3つのスクリーンに数字が書いてあった。

「さて、最初に引いてもらっていたのが、くじ引きで、ここからがお待ちかねのあみだくじの時間だ。自分の数字があるところを見てくれ、ここまで来れば後は分かるよな、自分の番号の線を辿った先に自分のクラスが書いてある。それじゃ今からあみだの線を出すからな。」

あっ出てきた。


「「よし全員準備はいいな!皆で一斉にスタートだからな。3・2・1・GO。二回目になるが最終地点には明日からの自分のクラスが書いてあるから忘れるなよ、確認した奴から帰ってよし、以上解散。」


俺は最初このクラス替えの方法はなんだ今回はつまらないがっかりだ、先生方完全に面白いの思いつかなかっただけだろとと思っていた…でも考えてみれば誰かと同じクラスになりたいと思っている人にとってはかなりのドキドキがある。かくいう俺もぼっちは嫌なので、誰が同じクラスなのかは非常に気になっている。

えっと……ここで横行って、斜めの線もあるのか、こういってっと、集中して線をたどる度にじわじわくるドキドキ、緊張の時間が非常に心躍らせてくれた。…めっちゃ面白いじゃんこれ!俺はこの方法を考えた先生方に深く感謝した。


そんなことを考えているうちに、周りからは○○組だった~○○はどうだった~などと声が聞こえてきた。

俺もようやく結果が出た。

結果は「「「緑クラスだ!」」」

俺の隣からも同じ声が聞こえてきた。俺は声がしたほうを向くと知らない二人の女の子がいた。

一人は気弱そうな女の子で、一人は気が強そうな女の子だ

まぁ同じクラスになるっぽいし、仲良くしておきたいから、声をかけてみよう。

俺は気弱そうな女の子の方に声をかけた。


「君も緑クラスみたいだね、俺もそうなんだ、良ければこれからよろしくね」

そう声をかけると女の子は笑顔で応えてくれた。

「こちらこそよろしくお願いします。私は姫乃ひめの 美桜みおうです。え~っと」


女の子は少し困ったような顔をした。会話の流れから困った理由はすぐに分かった名前がわからなかったみたいだ。


「ごめんね、名乗ってなかったね、俺は飛流雷騎改めてよろしく。」


「はい、名前が分からなくてすみませんでした。改めてよろしくお願いします。」

女の子はぺこりと頭を下げてきた。

そんなやりとりをしていると、彼女の後ろから声が聞こえてきた。


「ふ~ん美桜には挨拶して私にはないんだ。あんたってそういう人なのね、」


「瑠美香ちゃん、初対面の人にその言い方はよくないと思うけど…」

確かに俺は同じクラスになる女の子が二人一緒にいることは分かっていた、それなのに片方の子にだけ挨拶をした、これは俺に非があるために素直に謝っておこう。例え二人が友達同士に見えてなかったとしても。


「友達同士だと思ってなかったからって、二人一緒に声をかけなかった俺が悪かった。ごめん」


「ふ~んつまりあんたはこう言いたいわけね、私が美桜の友達には見えない、相応ふさわしくないと」


「いや、そんなこと言ってないだろ。おれはただ…」


「ふんっどうだか、大体の男は私が美桜の傍にいると私には声をかけないって知ってるわ。それにあんた美桜と話してた時少し嬉しそうにしてたしね。こんな男の近くにいることないわよ。何考えてるか分からないし、美桜行きましょ」


「待って瑠美香ちゃん!すみません、瑠美香ちゃんは本当は凄く優しい人なので誤解しないでくださいね。それじゃ失礼しますね。」

姫乃さんはそういうと瑠美香と呼ばれる少女を追いかけていった。

そんなとき宗兄の声が聞こえてきた。


「よ~し全員自分のクラスは分かったな~明日からは自分の教室に行くように。事故には気を付けて帰れよ~」

その言葉を皮切りに生徒達は友と同じクラスになれたうれしさ、親友と離れた寂しさ、少し落ち込んだ様子等様々な感情を抱いて体育館を後にしていく。

先ほどの女の子たちとの光景が脳裏を何度もよぎった。俺悪いことしちゃったな…明日彼女に謝っておこう。俺は心にそう決め、帰宅することにした。


~帰路~

俺は先ほどの姫乃さんと瑠美香と呼ばれていた少女のことを思い出していた。

姫乃さんは少し気の弱そうな女の子だったけど、俺が怒らせてしまった女の子、瑠美香と呼ばれる女の子は気が強そうで、まぁ、実際気が強いんだと思うが、見た目正反対の子たちがまさか友達同士だったとは思わなかった。何故あそこまで瑠美香という少女が怒っていたのかは分からないが、俺が声をかけなかったことについては悪かったと思うので出来れば謝りたい。どうやって謝ろうか


「雷~何か考えごと?」


同じクラスになるみたいだから、明日朝一番に謝ればいいか、でも言葉が思いつかないんだよなぁ。


トントン

「雷ってば~」


「んっ?あぁ、水鳥か気づかなかった、どうしたんだ?」


「どうしたのはこっちのセリフなんだけどね、何か考え事?話しかけても気づいてなかったみたいだし」


「あぁ、ちょっと初対面の女の子怒らせちゃってさ、どうやって謝ろうかなと思ってさ」


「雷はデリカシーないもんね、とうとう怒らせちゃったか~」


「ちょっと待て、俺はデリカシーあるだろう。何でそう思ったか聞かせてもらおうか」


「去年学校で健康診断を受けた後、私の診断結果見て、水鳥身長伸びたなって言ったの覚えてる?」


「あぁ、覚えてるぞ、でもそれがデリカシーと関係あるのか?水鳥も俺の診断結果見ただろ?」

どこに問題があるか全く分からないんだが。


「あのね雷、女の子はね自分の体重を気にするって知ってる?ましてその体重が載ってるものを見られるのって嫌な事なんだよ?私はあまり気にしてないから全然いいんだけどね。」


「そうなのか?俺は水鳥が何も気にしてなかったから、女の子は皆そうなのかと思ってたぞ。」

そもそも何でそんなに体重を気にする必要があるんだ?太ってるとかならそりゃ気にするだろうが。


「私がその時に教えてあげればよかったわね、ほとんどの女の子は、気にしてるってことは覚えておいたほうがいいわよ。」


「体重を気にする気持ちは分からないが、とりあえず覚えておく。でも、そう考えると水鳥は普通の女の子じゃないんだな。」


「雷、今のはちょっとイラッと来たから、叩いていい?」

どうしよう、水鳥の笑顔が怖い、これは半分以上本気で怒ってる時の顔だ


「すまん、今のは自分でもデリカシーがないと分かった。」

そうか、こういうところが人を怒らせる原因なんだな。


「分かればいいんだけどね、で、どうして初対面の女の子怒らせちゃったの?」


「そうだな俺がその子と同じクラスになるのに話かけなかったからだな」


「……えっ?ごめんね、言っている意味が理解できないんだけど」


「悪い、色々省きすぎた、実はな」


俺は彼女たちとのやり取りを水鳥に説明した。


「ってなことがあったんだ」


「へぇ~雷が女の子に話かけに行くなんて珍しいけど、話に出てきた瑠美香って多分雪白さんのことだよね。雪白さんは男の子のこと嫌ってるって噂があったし、自分には話かけなくて友達の姫乃さんにしか話してないから下心のある変な男から守ろうと思って怒ったのかもね。」


「それだと俺が下心ある変な男ということになるんだが」


「少なくとも雪白さんからはそう見えてるんじゃない?私の勘だけど」


「水鳥の勘はよく当たるからな、仮にさっきの話が本当なら俺ってそんなに悪くないんじゃないか?」


「まぁ、そうね、少し嬉しそうに話していなければって条件が付くけど。」


「可愛い女の子と話していれば誰だって嬉しくなるだろ?」


「私に聞かれても困るけど……もし普通に話してたら、怒りはしなかっと思うよ?

それにそこが雪白さんを誤解させた原因だと私は思うから。」


「言われてみれば、確かにそうだな。俺がもっと普通にしていれば結果は違かったかもしれないし、何について謝るかはまだ決めてないけど、明日教室に着いたら謝ろうと思う。」


「それが良いと思うよ。雷頑張ってね。」


「おう、相談に乗ってくれてありがとうな、水鳥」


「どういたしまして、話してる間に家に着いちゃったね。じゃあまた明日ね」


「あぁ、また明日な。」

俺たちはその場で別れた。まぁ、家は隣だけど。


「さて考えるのは後にして、今日は何をしようかな?」

時刻は現在正午になったばかりだ、まだまだ時間はたっぷりあるけど、明日からは、本格的に学校が始まるるんだよな、よし、寝溜めしよう。そう決めてからの俺の行動は早く、すぐに布団にダイブした。お休み~」

そう言い残し、俺は深い眠りへと落ちていった。この結果朝がとても辛くなることにも気が付かずに。

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