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3話 ソロコンテストと恋の狂詩曲(ラプソディー) #6

この作品は原作そのままを投稿しています


あとから『改訂版』を投稿しますので、ここでは改稿は行いませんので、ご了承ください

ロゼside

 本当にロゼはジャンに捕まっていた。呆れた顔のヨナとマリア。

「まぁまぁ、ロゼ、落ち着いて」

とマリア。

「ジャン先生も落ち着いてください」

とヨナ。


 暫くの間2人の言い争いらしきことが続いたが、ようやく落ち着いたようだ。


 暫し、沈黙……。


 ジャンは消沈した。

 一方のロゼはマリアが持っている洗いおけを半分持って、生物準備室から姿を消した。


 ヨナと他の理科教諭たちはジャンのことを放置。


 数分後……。

「失礼しました」

とジャンの言葉で騒ぎは収まった。


 時は流れ……、3000年。


 そして、ついに、彼らはぶつかり合う……。


「ライトレイの諸君、ついに、来たな」

 トレイズが深刻な表情と口調でいった。そんな最中(さなか)、危険人物ウィルが……。

「よっしゃー! 行くぜー!」

といった。

 フィオナは両腿のホルスターから、エリアスは右腿のホルスターからパースエイダーを抜き、構えた。アリソンが……、

「フィオナ、エリアス、ちょっと来て!」

 2人とも、マヌケな表情になった。2人の頭の中では、また、他のメンバーいわく、あまり役に立たない武器を開発したんじゃないだろうな? と思っていたらしかった。

 アリソンがガサガサと箱を2〜3個くらい開ける。フィオナが……、

「アリソン、コレ、楽器じゃないのか?」

「そうだよ。楽器に見立てた武器を造ってみたんだ♪ あっ、エリアス、このトロンボーンを試しに吹いてみて」

「ハイ」

 エリアスがトロンボーンを組み立てる。そして、息を吸って、息を出すように撃った。パン! という音がした。

「す、凄い……」

 フィオナが唖然とした表情でその光景を見ていた。

「フィオナのためにホルンに見立てたものもあるよ」

「ホルン? 管の長さもトロンボーンの約2〜3倍はあるといわれているホルンを武器にすることは難しいんじゃないのか? しかも、重いし……」

「確かに大変だった。でも、ホルンを持ち歩くのは不可能だろうからトランペット版もあるよ」

「だったら、私はトランペットを持つ。コレだったら手首にかけることができるしな」

といいながら、フィオナはトランペットを掴んだ。しかし……、

「……」

「どうしたんですか?」

 エリアスが問いかける。

「トランペットって、こうやって持つんだっけ?」

「合ってますよ」

「そうか……」

 フィオナは彼女の服のポケットから懐中時計を取り出した。

「一旦、止めさせてもらう。私はコレを壊さない……」

 時を止めた懐中時計を彼女は首からさげた。


 一方、ライトレイは……。

「パンドラクロスの奴ら、何をしているんだ?」

 ベネディクトが怪訝そうにいう。

「あっ、懐中時計が……」

 サラとリリアが時を止めた懐中時計を首からさげているフィオナの姿を目撃した。

「フィオナ……」

 フィオナはサラとリリアに見られたのを察したのか、一瞬宙を舞った。

 姿を現して一言を告げた。

「さあ、幕開けさ」

 その一言を告げたあと、彼女はまた宙を舞い、仲間がいるところへ戻っていった。


 フィオナは仲間がいるところに戻り、こういった。

「ふっ、面白くない奴らだな」

「僕はコレで見てましたよ」

 エリアスが微笑んで、パースエイダーのスコープを覗き込んだ。

「なるほどな……」

「フィオナさん、カッコよかったですよ!」

 ウィル、嬉しそうに叫ぶ。

「ウィル、お前は声がデカイ! もう少し小さい声で話せ!」

 ハイ、セロンに怒られた。

「ハーイ」

 素直なウィルであった。

「分かればいい」

「お前、呑気だな……」

 呆れるトレイズ。


 ハイ、戦闘開始!


パースエイダー使いside

「そこのお2人さん、私が相手よ」

 リリアがいう。

「相手がリリアか……。彼女ならチョロいもんだぜ……」

 フィオナがエリアスだけに聞こえるようにいった。

「リリアさんってヘタレなんですか?」

「失礼ね。ちゃんと修行を積んで来たわ!」

 リリア、イラッとしたようだ。フィオナが……。

「よーし、ちゃっちゃと片付けるか!」

「ハイ」


手榴弾使いside

「さあ、行くよ」

 セロンがサラに向かってこういった。

「いいわよ」


その他(注・薬品使いとか。)side

「その他っていう扱い、酷くない?」

 待ってました!その言葉。ティーが弓矢のセットを、イナーシャとウィルは薬品のセットを始めた。


パースエイダー使いside

「手加減なしで行くぞ!」

 フィオナとエリアスは華麗にパースエイダーをホルスターから出した。それにつられてリリアもパースエイダーを出す。


 彼らはホントに手加減なしで殺り合っている。

 パンドラクロスの2人はアリソンが開発した武器と自分たちのパースエイダーをバランスよく使っている。

「この、ヘタレが……」

 フィオナが面白くなさそうにいう。彼女の口から血が流れ始めた。残酷なキャラである。

「ホントに手加減なしね……」

 リリアがいう。彼女のまわりには空薬莢がたくさん。しかも、頬から血が流れている。

「さあ、リリアちゃん、どうしたのかなぁ?」

「リリア、もう終わりかい?」

 フィオナとエリアスが倒れているリリアを上から見るような口調でいった。

 ちなみに、無傷なのはエリアスである。


 それでも、3人は殺り合った。

 最終的には……。

「ふ、2人とも、降参するわ……」

 リリアがいう。見た目からすると、全身大ケガとか、重症とかの方が妥当だと思われる。

「お疲れ、リリア」

「お疲れ様でした、リリアさん」

 2人はそういってその場から去った。


手榴弾使いside

 サラが手榴弾を2人に向かって投げた。その時、ラファとセロンが反射的に避けた。

「サラ、まだまだのようだな(ようね)」

 2人揃って同じセリフ。悔しがっているサラが……。

「2人にはいわれたくない!」

「私たちにいわれたくなければ頑張るのね」

「貴女、確か年下よね?」

「そうだけと、それが何か?」


 数分後……。

 サラとラファが何やらいい合いながら闘って行く……。しかし、だんだんセロンの出番が少なくなっているのは気のせいだろうか。 手榴弾がなくなってきたからだろうか。

「悔しいけど、負けを認めるわ……」

 サラが面白くなさそうにいった。

 ここのバトルはほとんど口喧嘩の闘いであった。3人とも、お疲れ様。


その他side

「さあ、行くわよ!(行くぞ!)」

 イナーシャとウィルは薬品が入った試験管やフラスコを、ティーは弓矢を、ユアンは槍を構えた。

「さあ、ティー、これでも飲んでなさい」

 イナーシャがティーにコップを渡した。

「ありがとう」

 ティーは喜んでそれを飲んだ。そうしたら……。

「Zzz……」

 ティーは眠ってしまった。ユアンが……。

「ティー!」

 ユアンがティーを起こすが、彼女は目を覚まさなかった。

「睡眠薬を飲ませたのよ。貴方も飲む?」

「い、いいえ」

「そう」

 危険人物ウィルが……、

「イナーシャさん、ユアンにはコレを……」

 ウィルがイナーシャに手渡した薬品は……。塩酸だった。

「コレはダメよ。酸性だもん! ん、でも、いい案かも。」

「ハイ、ユアンはコレをあげるわ」

「あっ、ありがとうございます」


 数秒後……。

「うっ……」

 ユアンが倒れた。

 次の瞬間、突然、ウィルとイナーシャが後ろから突き飛ばされた。彼らは前後左右見回した。前には薬品を飲まされて倒れている2人しかいない。

「ったく、誰だよ! 俺たちを突き飛ばしたのは!」

「誰だろう?」

 2人が話しているときに1人の男性が立っていた。

「貴方ね!(お前か!)」

「勝手に突き飛ばしてすみません。この2人は僕が連れていきますね」

といって、青年は2人を連れて姿を消した。

「あら、いい人じゃない」

とイナーシャがいい、

「イナーシャさん、相手は敵ですよ」

とウィルがいった。

 その他sideはすぐに終わってしまったので、つまらなかった。


結果

・パースエイダーside→パンドラクロスの勝ち

・手榴弾side→パンドラクロスの勝ち

・その他side→引き分け(?)

であった。


パンドラクロスside

「諸君、ご苦労だった」

「凄かったよ!」

 トレイズとアリソンが称賛した。


ライトレイside

「パンドラクロスの奴らに負けた!」

「リリア、どうして俺が開発した武器を使わなかったんだ」

 ネロとベネディクトが口々に悔しそうにいった。


 今回のバトルはパンドラクロスの勝ちということになった。


 時は戻り……、2010年。

 やっと平和な世界に戻った。

 金管楽器パートの人たちは部品のあらゆるものを取って(注・元に戻せる範囲で。)洗ったり、磨いたりしていた。


 数分後……。

 彼らは洗いおけを生物準備室にいるヨナに返してから音楽室に戻った。


 音楽室に戻って来た金管楽器パートの人たちが入ってすぐに視界に飛び込んで来たのは……、テレビとDVDプレイヤーが乗ったテレビ台が黒板の前にあった。

「みんな揃ったね。去年、一昨年のDVDを見よう!」

 エズミが楽しそうにいった。答えは……、

「えーっ、やだ!」

 3年生の4人はいかにも嫌な顔をしていった。

「えっ、見たいです!」

 残った1・2年生が興味深くにこやかにそして、微笑ましい光景になるようにいった。

「エズミ先生、だったら、去年のだけを見ましょう」

 マリアがホントに嫌な顔と声でいった。

「マリア、面白くないこというね」

 エズミがDVDをセットしながらいった。

「先生、そうですか?」

「ハイ、去年のだよ」

 再生。

 嫌な顔をしている3年生の4名様。

「エズミ先生、コレは一昨年のものじゃないですか?」

とロゼ。

「エヘヘ。間違えちゃった♪」

とエズミ。

 オーッと感激している1・2年生たち。


 10分後……。

 すべてのDVDを見終えた部員たちは……、

「見せてはいけないものだった……」

 3年生の面子。

「見ていいものだった!」

 1・2年生の面子がいった。


 これだけで午前中は終わってしまった。


 約1時間後……。

「よーし、午後も頑張るぞ!」

「オーッ!」

 ハイ、エズミと1・2年生が張り切るようにいったが、3年生はこの空気を壊さない程度の作り笑顔でいった。

「3年生たちもさっきとは顔が違うね!」

「そ、そうですか?」

 確かに、さっきとは顔が違う。


 約2時間くらい、パート練習や自主練習などをしていた。


 数時間後……。

 さて、エズミは楽しそうに指揮棒を出して……、

「じゃあ、本番と同じようにやってみよう! アリア先生とエル先生とロイド先生とカイル先生に指摘されたところを直すようにしてね!」

「ハイ」

 こうして、演奏が開始された。


 5分後……。

「凄い! もう、コンクール本番、来てもいいよ!」

とエズミ。

「先生、コンクールはまだまだ先ですよ。だって、まだ後1週間ですもん」

とリヴァル。

「あはは。そうだよね。あっもうこんな時間……。今日は木管チームとパーカッションか。ナミかリヴァルは18時前にできたら誰かにメールか電話してね」

「ハイ」


 木管楽器パートの人たちが音楽室から出て行く。エズミはロゼとレイムを呼び出して、例のソロコンテストの練習を開始した。他の金管楽器パートの人たちは片付けていいといわれたため楽器をしまい、楽しく談笑をしていた。


 数時間後……。

 ロゼの携帯電話が鳴り出した。

「もしもし、ロゼです」

『ロゼさん? リヴァルの携帯電話からですが、こちらはオペラです。何とかご飯を作り終わりました』

「分かった。今から行く」

『ハーイ』

「誰からだった?」

「リヴァルの携帯電話を使ってオペラが話していました。何とかご飯を作り終わりました。っていってましたよ」

「そうか。みんな、行こう!」

「ハイ」


 調理室で木管楽器パートの人たちが作ったカレーライスを食べた。その時に例の4人(注・アリア、エル、ロイド、カイルのこと。)が登場。10人は驚いたが、ナミとリヴァルが追加分を準備していたため、多分、作りすぎたのだろう。



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