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3話 ソロコンテストと恋の狂詩曲(ラプソディー) #4

 更に、数分後……。

「終わった!」

 アールが嬉しそうにいった。

「アール、私(俺)を見放さないで!」

 リヴァルとカイルはかなり焦っている。枚数はカイルよりリヴァルの方が多い。

「よし、終わったぞ」

「カイル先生も私を見放した!」

「リヴァル、残念だったな」

「カイル先生、いくらなんでも酷すぎる!」

「そっちの最下位は誰?」

 突然、ロイドが話しかけてきた。

「意外ながら、リヴァル。そっちは?」

「こっちはザーク」

「2人にはバツゲームをやってもらおう!」

 エズミ、ロイド、アリア、エル、カイルが実に嬉しそうにいった。

「それは僕たちで決めてもいいですか?」

 レイムが悪戯っぽくいった。

「いいよ!」

「2人でコスプレをするのは?」

 マリアが楽しそうにいった。

「コスプレはロゼさんの方がいいですよ」

と、オペラ。

「えーっ、私?」

「そうですよ。だって、さっきのドレス、凄く似合ってましたし」

「そうですよ。ジャン先生とやった方がいいコンビになりますよ」

と、アール。

「ジャン先生って、数学のイケメン教師?」

「そうです!」

「うちのクラスにも出てるけど……。だけど、個人的にジャン先生は好きじゃないんだよね……。ちょっとキザだし……」

「確か、ずっと前に、週番で職員室に行った時にジャン先生がロゼのこと凄く気にしてたよ」

「私、ジャン先生に悪いことした記憶ないのに……」

「ジャン先生はロゼさんのことが好きなんじゃないの?」

「ないない! 絶対にあり得ない!」

 女子生徒たちは凄い……。何でも恋愛話になってしまうから。

「じゃあ、2人でこの本の最終話をキャラクターになりきって読んで」

「ハーイ……」

 そんなこんなで、2人朗読劇場の始まり始まり。


 5分後……。

 2人朗読劇場、終了。

 リヴァルとザーク以外の全員が感動していた。

「リヴァルとザーク、演技力あるねぇ……」

「2人とも、声優になったら?」

「さて、バツゲームが終わったから、2回戦でもやるか!」

「オーッ!」


 2回戦はババ抜き。

「じゃあ、2回戦はババ抜きね! チームはさっきと同じでいいよね!」

「ハイ!」


ロイドside

「今回はバツゲームを受けたザークからね」

 ロイドがトランプをバラバラに混ぜて、分け始めた。

「ハーイ」

 ザークが素直な声で答えた。

「レイム、今度こそ負けないぞ!」

「さっき、ザークだったから今度は私だろうな……」

「ロゼさんのバツゲームのお題は考えてありますよ」

 レイムが楽しそうにいった。

「なになに? 教えて教えて!」

「ロゼさんが最下位になったら教えます」


エズミside

「よし、トランプを分けるよ!」

「ハーイ」

「今度のバツゲームのお題は?」

「秘密です」

「えーっ、ひどっ!」

「誰かが最下位になったら教えます」


 時は流れ…、3000年。


ライトレイside

 ライトレイのメンバーは何やら、会議中だ。

「そろそろ、パンドラクロスの奴らを遊んであげた方がいいんじゃないの」

 ネロが悪戯っぽくいった。

「かも知れないなぁ……。サラたちにどう伝えるべきか……」

とベネディクトも同意する。

「ベネディクト、サラとユアンを呼んで」

「了解」


 ベネディクトはサラの部屋に向かった。ドアを叩く。

「どうぞ」

「こんばんは、サラ」

「こんばんは、ベネディクトさん」

「これから会議をしたいと思う」

「分かりました。ユアンを呼びましょうか?」

「あぁ、サラ、頼んだぞ」

「ハイ」

 ベネディクトはサラの部屋を出た。サラはユアンを呼びに行った。

「ユアン、入ってもいい?」

「どうぞ」

「あのね、さっき、ベネディクトさんが部屋に来たんだけど、これから会議を開きたいって」

「分かりました。サラさん、行きましょう」

 サラとユアンはネロたちのところに駆けつけた。

「こんばんは、師匠。」

「こんばんは、サラとユアン。大事なプライベートの時間なのに、呼び出してごめんね」

「いえいえ。大丈夫です」

「話はパンドラクロスの奴らを遊んであげた方がいいか、もう少し待つか。2人はどっちがいい?」

「私(俺)は……」

「ん?」

「俺は別に殺ってもいいと思います」

 ユアンは少し考えたが、サラは……。

「私は反対です」

「サラ、それはなぜ?」

 ネロはサラに問いかける。

「パンドラクロスのメンバーは私にとって、大切な人がいるのです」

「サラ、私に逆らう気?」

 ネロはサラに問いつめる。

「逆らう気はさらさらありません!」

「私はパンドラクロスの奴らが貴女のことをどう思っているかは知らないけど、殺ることに反対はさせないわよ!」

「……」

 ユアンがちょっと居づらい雰囲気になってきたぞ。

「ネロさん、私のこと嫌いなんですか!?」

「……。私は貴女のその態度が嫌いなのよ!」

「(言葉に詰まったわね……。)そうですか」

 サラは悪魔のような笑みを浮かべて、そう答えた。

「……」

「(ついに、黙っちゃったわね……。)そこまでいうなら、私も殺らさせていただきますわ」


 ネロとサラの口論の末、結論は殺ることに決定。

「貴女が殺るっていったからにはちゃんと殺るのよ」

「承知しましたわ」

 ネロとサラは裏の表情を浮かべて会議は終了した。


 さて、時は戻り……、2010年。


エズミside

 全員、同じ数字のカードを出して、少なくなったらスタート。

「じゃあ、リヴァルから」

「ハイ」

 リヴァルはアールからカードを取って……。

「やったー!」

といい、5のカードを1組出した。


ロイドside

 こちらも全員、同じ数字のカードを出して、少なくなったらスタート。

「ロゼさん、引きますよ」

「どうぞ」

 ザークはロゼに問いつめるような口調でいった。2人とも、悪戯っぽい顔をしてるぞ。ちなみに、現在ババを持っているのはロゼである。

「げっ……(ロゼさんに仕組まれた……。)」

 ザークはババを引いてしまった。ロゼは冷酷な笑みを浮かべている。

「レイム、引くよ」

「ハイ、どうぞ」

 レイム、嬉しそうである。

「よし、きたーっ!」

 ロゼは3を1組出した。


 数分後……。

エズミside

 先程のしちならべの時とは違って『無言のトランプ』ではなかった。

 ババが巡り巡る。(注・最初はエズミが持っていた。)現在はカイルが持っている。

「よし、終わった!」

 アールが嬉しそうにいった。

「私も今度は終わりそう」

 リヴァルがいった。


ロイドside

 ババはザークのところに留まったままである。

「くっ……」

「ザーク、2連敗かな?」

 ロゼとレイムがいった。全員、ババを避けているようだったが、マリアがババを引いてしまった。


 更に、数分後……。

 ついに、最下位が決まった。

 エズミのところはアリアで、ロイドのところはマリアだった。

「さて、バツゲームは……。2人で面白いことをやって!」

 エズミが楽しそうにいった。

「ハーイ」


 バツゲーム中……。

 放送禁句用語がたくさん出てくるため、カット。


 ハイ、終了。


「そろそろお開きにするか?」

とカイル。

「もうそろそろシャワーとかでも……」

とエズミ。

 気がつけば、もう21時30分を回っていた。

「じゃあ、先に女子からシャワーを浴びちゃって。シャワー室は2ヶ所あるから」

とアリア。

「ハーイ」

「男子は女子と別室だからな」

とエル。

「ハイ」


 ちなみに、さっきまでトランプ大会をやっていたのは女子の宿泊室である。男子は別室に移動する。


女子side

 現在、ナミとアールがシャワーを浴びに行っている。次にシャワーを浴びる順番を決めているようだ。

「じゃあ、次は誰が入る?」

 仕切っているのはマリアである。

「んー。私は最後がいいな」

「私も」

 ロゼとリヴァルがいった。マリアが……。

「オペラはナミとリヴァルの後でもいい?」

「ハイ、いいですよ」

 オペラ、すんなりOKする。


男子side

「そういえば、ザークとレイムは好きな女子はいるのか?」

 シヴァが楽しそうに、実に面白がった表情でいった。

「いいえ、いませんよ。なんでですか?」

 レイムとザークが同時に答えた。

「だって、例の『ソロコンテスト』の演奏者を決める時、伴奏者がロゼさんっていわれたら2人とも、目が光っていたぞ」

「……」

「あと、さっきのトランプ大会の時、『コスプレはロゼさんと数学のジャン先生とやった方がいいのでは?』っていう話あっただろう?」

「確かに……」

「あったよな……」

「その時も、ロゼさんっていう言葉を聞くと敏感になるんだよな……。2人とも、彼女のことコレだろう?」

 シヴァは2人に手でパートを作って見せた。

「それは、あり得ません」

「そうか?」

「ロゼさんは俺と同じ中学から出たんですよ。ちなみに、部活は違いましたが……」

「ちなみに……、聞くが……。もし、ロゼさんにコスプレさせるとしたらどんな服装をさせる?」

「ロゼさんにですね……」

「ロゼさんにか……」

 3人はロゼのコスプレ姿を想像していた。

「ロゼさんはアニメのキャラに例えると誰?」

「僕はスタジオシネマのキャラクターのラルクですかね……」

「ラルクはクールキャラだろ? 俺はドSキャラで……」

 ザークが肝心なところをいおうとしたが、シヴァは話し始めた。

「俺はロゼさんにPSのダリオだな」

「ダリオとラルクは男キャラじゃないですか? 俺はロゼさんにちょっと小悪魔的な服装が似合うと思いますが……」

「小悪魔的な服装って……。ロゼさんはクールキャラだし、ギャップも激しいからなぁ……。頑張れば男キャラも演じられるんじゃないのか?」

「ギャップも激しい?? あっ、確かに……」

 ザークとレイムは普段クールなロゼのギャップの変化に気づいたのだ。

「黒系の服のキャラだ〜!」

「2人とも、どうした? 黒系の服のキャラだ〜! っていっちゃって」

「このキャラならロゼさんは喜ぶと思います!」

「オイ、レイム、被ってるし!」

「そっちこそ!」

「どんな感じか? この紙に描いてみろ」

 シヴァが2人に紙とペンを渡した。


 ザークとレイム、イメージイラストカキカキ中……。


 10分後……。

「こんな感じで!」

 2人はシヴァにイメージイラストを描いた紙を渡した。2人のイメージは……。

 レイムは黒ずくめに近かった。片眼鏡、帽子、ロングコート……。雰囲気でいくと……、推理小説の怪盗さん。更に、隅の方にさりげなくレイムが目を輝かせている絵も描いてあった。

 一方、ザークはこちらも黒ずくめに近く、肌の露出が……。雰囲気でいくと……、セクシー系!

「なるほど。2人とも、ロゼさんのこと、こんな風に思っていたのか……」

 シヴァは一旦、言葉を切って……。

「明日、この絵、ロゼさんに見せる?」

「……。ハイ……」



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