7話 私たちの大切なもの #2
この作品は原作そのままを投稿しています
あとから『改訂版』を投稿しますので、ここでは改稿は行いませんので、ご了承ください
時は流れ……、3000年。
こちらは部屋割りを決めていた。できるだけパンドラクロスのメンバーの部屋にライトレイのメンバーが入り1部屋につき2人ずつということになった。
フィオナside
フィオナの部屋はサラが入ることになった。
「フィオナ、久しぶり」
「こちらこそ、久しぶり」
「身体の方は大丈夫?」
「うん。起き上がることが不可能だけどな……。だけど、サラが来てくれてよかった」
「なんで?」
「だって、話したいことがいっぱいあるんだもん」
フィオナはサラに幼児のような笑顔でいった。その笑顔は自然なものであった。
「そっか。今夜はいっぱい話そう」
イナーシャside
こちらもイナーシャの部屋にリリアが入ることになった。
「それにしても、イナーシャたちの義父(お父さん)、酷いよね」
「物心がついた時から義父(お父様)のところにいたの。リリア、私たちのせいでリリアとサラのことを傷つけてごめんね」
「大丈夫。イナーシャたちは悪くないよ」
「ありがとう」
フィオナside
「まさか、フィオナの義父(お父さん)がフィオナに暴力を奮うなんて……」
「私に恋人ができたことで起こったのかもしれない……」
「彼氏、いるの?」
「うん。でも、1つだけ、サラに話しておきたいことがある」
「何?」
「私たちのせいでサラとリリアを傷つけてごめん」
「いいんだよ。私とこうやって話してるじゃん。話すことによって、人に気持ちを伝えることができる。話せなかったら、どうなったかな……」
突然、アリソンが登場。
「アリソン、ノックしてから入ってよ!」
「ごめんね。ご飯を持って来たよ。フィオナの分とサラちゃんの分」
「ありがとう(ありがとうございます)」
「アリソンさんって昔から変わらないですよね」
「そう? サラちゃん、ありがとうね。そういうサラちゃんも昔から変わらないね」
「いいえ。アリソンさんってお母さんみたい」
「お母さんではないよ。私はフィオナとイナーシャの保護者もしくは理解者なのかもしれないね。私はウィルのところとイナーシャのところとエリアスのところとラファのところに行かなくちゃ。ところで、フィオナ、食べ終わったら電話してね」
「ハーイ」
アリソンが出て行ったあと……。
「保護者もしくは理解者……」
「そう。アリソンはね、私とイナーシャは長い付き合いだけど、サラとリリアからだと遊びに来た時しか彼女に会えないじゃん」
「まぁね」
イナーシャside
「でもね、フィオナは自分を見捨てないタイプだから、たとえ彼氏がいても、性格はそのままになると思うよ」
その時、アリソンがご飯を届けに来たため、会話は一旦、ストップ。
そのあと、イナーシャとリリアはご飯を食べた。
ウィルside
ウィルの部屋にはロブを招いたが、いなくなっていた。
数分後にアリソンがご飯を届けに来た時もロブはいなく、仕方なくウィルは自分の分を食べた。
ラファside
ラファの部屋にティーを招いた。
「パンドラクロスって、意外といい面子だよね。私はウィルだっけ? その子タイプだな」
「ウィルは危険人物だよ。セロンは純粋だけど、意外とお人好しなところがあるし、エリアスはフィオナさんの彼氏だし……」
「フィオナさんって、義父(お父さん)に暴力を奮われた人?」
「そう」
その時、アリソンがご飯を届けに来た。
ラファとティーはご飯を食べて、暫くの間、おしゃべりをしていた。
エリアスside
エリアスの部屋にお邪魔すると、なぜかベネディクトがいた。この2人は楽しそうに話しているためカット。
セロンside
こちらはユアンと一緒にいた。しかし、2人とも、人見知りのせいかあまり話さなかった。
アリソンside
アリソンは各部屋にご飯を届け終えたあと、彼女の部屋にいたネロとご飯を食べていた。
「アリソンさん」
「なんですか? ネロさん」
「フィオナちゃんの様子はどう?」
「さっき、彼女の部屋に行った時はサラちゃんと楽しそうに話していましたよ」
「そう……。でも、命に別状がなかったのでよかったわ。ところで、あの計画はいつ実行する?」
「明日、明後日ぐらいですね」
トレイズside
トレイズは自分がしたことを反省していた。なぜ、自分は娘に酷いことをしたのか。自分の娘に明日辺りに謝ろう。そう決心して彼は眠りについた。
次の日……。
アリソンたちとネロたちはトレイズの書斎に向かっていた。
〜回想〜
アリソンはフィオナ、イナーシャ、セロン、ラファ、ウィル、エリアスの部屋を出る時にこのことを話していた。
「2人とも、明日、明後日に例の計画を実行するから武器の準備、頼んだよ!」
「了解!」
先程の話……。
「で、アリソン、どんな感じで殺ればいいの?」
イナーシャが聞く。フィオナは今頃気づいたけど、立ち上がれるようになった。若い人の回復力って凄いですね。
アリソンはウィルとイナーシャに毒薬を作るように命じ、フィオナ(注・彼女が不可能ならばリリア)とエリアスは義父をパースエイダーを突きつけて撃ってほしいと命じた。
〜回想、終わり。〜
数分後……。
彼女らはトレイズの部屋に着いた。
「さっき話した方法で行くわよ!」
「ハイ!」
そして、彼女らは部屋に入っていった。
「失礼します」
「おっ、アリソンたち、どうした? ん?」
トレイズはあまりにも人数が多いので、イナーシャに問いかけた。
「ところで、イナーシャ。なんで、ライトレイの奴らがいるんだい?」
「ふっ、それは……」
「お前を殺すためだ!」
「さあ、覚悟するのね!」
「っつ……!」
フィオナ、エリアス、リリアがトレイズに襲いかかる。
「なっ、なんてことを……!」
「私とイナーシャの父親はお前ではない!」
といいながら、フィオナはトレイズの口を開けるように命じた。エリアスはトレイズの頭を、リリアは心臓にパースエイダーの銃口を向けていた。
「こういうことをするためにライトレイの奴らを呼んだのか!?」
「そうさ! 行け! イナーシャ、ウィル!」
「了解!」
イナーシャとウィルはトレイズに毒薬を飲ませた。そして、2人は外にいる他のメンバーのところに避難した。
トレイズは口を開けた隙に……、
たーんっ!
銃声が響き、書斎を基準に屋敷が崩れた。
そのあと、彼女らは姿を消した。彼女らはどこへ……。
時は戻り……、2010年。
ロゼはレイムにもらった指輪をつけた。
「ロゼ、似合うよ」
「ありがとう。レイム」
「12月31日に僕の好きなアーティストのカウントダウンライブのチケットが取れたんだ。ロゼと行きたいんだけどいいかな?」
「その日は予定が入ってないから……、いいよ! 年越しと年明けはレイムと一緒だから楽しみだな!」
「そうだ、今からご飯を食べに行こうか」
「うん!」
レイムとロゼは近場のレストランへ向かい、彼らは時間が許される限り2人きりの時間を楽しんだ。
アールside
「今頃、みんなどんなクリスマスを過ごしているのかなぁ?」
オペラがいった。
「レイムは絶対にロゼさんと過ごしてるよねぇ……」
「いいよねぇ……。2人でクリスマスデート……。ところで、ザークとシヴァとラドルはどんなクリスマスを過ごしてるんだろう?」
「きっと、一緒に過ごす人がいないから3人で過ごしてるんじゃない?」
「かもね」
その他の面子side
ザークは学校の友達と一緒に過ごし、シヴァとラドルはクラスでクリスマスを過ごしていた。シヴァたちはちょっとツッコミが入ったが、楽しいクリスマスを過ごしたのであった。
1週間後……。
レイムはロゼとカウントダウンライブに行くために駅にいた。数分後にロゼが駆けつけ、ライブ会場に向かった。
電車の中で2人は話していた。
「今日はどのアーティストのカウントダウンライブに行くの?」
「それは着いてからのお楽しみ!」
数時間後……。
2人はまた近場のレストランでご飯を食べ、ライブ会場に到着。
「ワーイ! レイム、よく私の好きなアーティストのこと分かったね!」
「だって、僕もその歌手、好きだもん。さあ、入ろうか!」
「うん! そのカウントダウンはテレビで放送されるから、私たちも映るかもね」
そして、数10分後……。
ついにライブが始まった。
観客席では飛んだり跳ねたりしていた。
デビュー曲から最新曲を歌っていた。
2人ははしゃぎながらペンライトを他の観客と一緒に降ったり、熱唱したりしていた。
彼らの様子はたまたま一瞬ではあったが、テレビカメラに捕らえられていた。
こうして、2010年は幕を閉じ、2011年が幕を開けた。今年もいい年になると願おう……。
時は流れ……、3001年。
未来の世界も年号が変わった。
その時、彼らは過去の世界に自分たちによく似た人たちがいることを知ってしまった。
「みんな、どうする?」
「行ってみるしかないよね……」
彼らの大切なものを得た。代わりに、過去と未来の人間が初めて目にする。
未来の人間と過去の人間の関係はいかに……。